学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0308

理由で解く 臨床医学各論

Q0308 呼吸器疾患

出典:あマ指 第21回(2013) 問題75
問題
「45歳の男性。労作時の呼吸困難、咳嗽、喀痰を主訴に来院した。胸部の聴診で呼吸音は減弱し、視診上、口すぼめ呼吸がみられ、呼吸機能検査で1秒率の低下を認めた。」本疾患の危険因子の指導で最も適切なのはどれか。
選択肢
1 食事指導
2 運動指導
3 禁煙指導
4 禁酒指導
解答
正解3(禁煙指導)
解説
✗ 1. 誤り
食事指導
食事指導は全身管理として重要ではあるが、肺気腫(COPD)の最大の危険因子は喫煙であり、食事指導は最優先の介入ではない。 栄養状態の維持は進行期において重要であり、COPD患者ではエネルギー消費の増大により体重減少がみられることがある。 ただし「危険因子の指導」としては、禁煙が食事に優先する。
✗ 2. 誤り
運動指導
運動指導は呼吸リハビリテーションとして有効であり、筋力低下の予防や運動耐容能の向上に重要である。 口すぼめ呼吸や腹式呼吸の訓練も運動指導に含まれ、QOLの向上に寄与する。 しかし、危険因子の排除という観点からは禁煙指導が最も重要である。
✓ 3. 正しい
禁煙指導
肺気腫(COPD)の最大の危険因子は喫煙であり、禁煙指導が最も適切な介入である。 喫煙により気道の慢性炎症と肺胞の破壊が進行するため、禁煙が疾患の進行を抑制する最も重要な治療法とされている。 禁煙により肺機能の低下速度が非喫煙者と同程度にまで軽減し、疾患の進行を遅らせることができる。 禁煙は薬物療法やリハビリテーションに先立つ最も有効かつ重要な治療法である。
✗ 4. 誤り
禁酒指導
飲酒は肺気腫の主要な危険因子ではなく、禁酒指導は最優先の介入ではない。 アルコール摂取と肺気腫の発症には直接的な因果関係はない。 飲酒が危険因子となるのは肝疾患(アルコール性肝炎・肝硬変)や膵炎などであり、COPDとは異なる。
ポイント
  • COPDの最大の危険因子は喫煙であり、禁煙指導が全ての治療に優先する最も重要な介入である。禁煙なくしてCOPDの治療は成立しない。
  • COPDの治療体系は、禁煙 → 呼吸リハビリテーション → 薬物療法 → 酸素療法の段階的アプローチで構成される。
  • 禁煙により肺機能低下速度が非喫煙者と同等にまで改善する。既に失われた肺機能は回復しないが、進行の抑制が可能である。
  • 重要用語: COPD, 禁煙指導, 危険因子, 肺機能低下速度 を正確に理解しておくこと。
比較表
COPD治療の段階 内容 優先度
禁煙 最大の危険因子の排除 最優先
呼吸リハビリテーション 口すぼめ呼吸、腹式呼吸、運動療法
薬物療法 気管支拡張薬(抗コリン薬、β2刺激薬)
酸素療法 在宅酸素療法(HOT) 重症例
解説画像
あマ指 第21回(2013) 問題75|「45歳の男性。労作時の呼吸困難、咳嗽、喀痰を主訴に来院した。胸部の聴診で呼吸音は減弱し、視診上、口すぼめ呼吸がみられ、呼吸機能検査で1秒率の低下を認めた。」本疾患の危険因子の指導で最も適切なのはどれか。 解説図
あマ指 第21回(2013) 問題75|「45歳の男性。労作時の呼吸困難、咳嗽、喀痰を主訴に来院した。胸部の聴診で呼吸音は減弱し、視診上、口すぼめ呼吸がみられ、呼吸機能検査で1秒率の低下を認めた。」本疾患の危険因子の指導で最も適切なのはどれか。
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