学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0296

理由で解く 臨床医学各論

Q0296 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第13回(2005) 問題82
問題
慢性気管支炎について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 1 か月以上持続する気管支炎をいう。
2 閉塞性呼吸器疾患である。
3 主な症状は湿性の咳嗽である。
4 治療として禁煙が重要である。
解答
正解1(1か月以上持続する気管支炎をいう。)
解説
✓ 1. 誤り
1 か月以上持続する気管支炎をいう。
慢性気管支炎の定義は「2年以上にわたり、年に3か月以上咳嗽・喀痰が持続する状態」であり、「1か月以上持続する気管支炎」という記述は誤りである。 単に1か月程度の咳嗽・喀痰では慢性気管支炎とは診断されない。 この定義は症状に基づく診断基準であり、「2年以上」「年3か月以上」の数値を確実に暗記しておく必要がある。
✗ 2.
閉塞性呼吸器疾患である。
✗ 正しい。慢性気管支炎は肺気腫とともにCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を構成する疾患であり、閉塞性呼吸器疾患に正しく分類される。 肺機能検査で1秒率の低下(閉塞性障害)を示し、気道分泌増加と気管支壁の肥厚により気流制限が生じる。 拘束性呼吸器疾患(肺線維症など)とは明確に区別される。
✗ 3.
主な症状は湿性の咳嗽である。
✗ 正しい。慢性気管支炎の主症状は痰を伴う湿性咳嗽であり、この記述は正しい。 喫煙により気道分泌が増加し、膿性(黄緑色)痰が中心となる。 乾性咳嗽(痰を伴わない咳嗽)が主体となるのはマイコプラズマ肺炎や咳喘息などである。
✗ 4.
治療として禁煙が重要である。
✗ 正しい。慢性気管支炎の最大のリスク因子は喫煙であり、禁煙が最も重要な治療法であるという記述は正しい。 禁煙により以後の肺機能低下率は非喫煙者と同程度の加齢変化にまで軽減する。 薬物療法よりも禁煙が最も確実かつ重要な介入である。
ポイント
  • 慢性気管支炎の定義は「2年以上にわたり、年に3か月以上咳嗽・喀痰が持続する」であり、「1か月以上」「半年以上」などの紛らわしい選択肢に注意する。
  • 慢性気管支炎は症状による診断名、肺気腫は形態学的な診断名であり、両疾患は混在しやすいためCOPDとして総称される。
  • 禁煙が最も重要な治療法であり、禁煙後の肺機能低下率は非喫煙者と同程度にまで改善する。
  • 重要用語: 慢性気管支炎, 2年以上・年3か月以上, COPD, 禁煙 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 慢性気管支炎 急性気管支炎
定義 2年以上、年3か月以上の咳嗽・喀痰 急性の気道炎症(通常1~3週間)
主な原因 喫煙 ウイルス感染
経過 慢性・進行性 自然治癒が多い
肺機能 閉塞性障害(1秒率低下) 通常正常
治療 禁煙が最重要 対症療法
解説画像
鍼灸 第13回(2005) 問題82|慢性気管支炎について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第13回(2005) 問題82|慢性気管支炎について誤っている記述はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手