学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0297

理由で解く 臨床医学各論

Q0297 呼吸器疾患

出典:あマ指 第14回(2006) 問題79
問題
閉塞性換気障害をきたすのはどれか。
選択肢
1 肺気腫
2 肺線維症
3 気胸
4 急性気管支炎
解答
正解1(肺気腫)
解説
✓ 1. 正しい
肺気腫
肺気腫は終末細気管支より末梢の気腔が不可逆的に拡大した疾患であり、閉塞性換気障害の代表疾患である。 肺胞壁の破壊により気道が呼気時に虚脱しやすくなり、空気をいきおいよく吐き出せなくなる。 肺機能検査では1秒量・1秒率の低下と残気率の増加を示し、肺の過膨脹が特徴的である。 慢性気管支炎とともにCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を構成する。
✗ 2. 誤り
肺線維症
肺線維症は肺胞隔壁(間質)の線維化により肺のコンプライアンスが低下し、拘束性換気障害をきたす疾患である。 肺が硬くなって十分に膨張できないため、肺活量の低下が特徴であり、1秒率は保たれるかむしろ上昇する。 聴診では吸気時に捻髪音(fine crackles)を聴取する。
✗ 3. 誤り
気胸
気胸は肺が破れて胸腔内に空気が貯留し肺が虚脱する状態である。 閉塞性でも拘束性でもなく、肺虚脱による換気障害の独立した病態として理解する。 突然の胸痛・空咳・呼吸困難の3徴が特徴的である。
✗ 4. 誤り
急性気管支炎
急性気管支炎は一過性の気道炎症であり、ウイルス感染を原因とすることが多く通常は自然治癒する。 一時的に気道が狭窄することはあるが、慢性的な閉塞性換気障害をきたす代表疾患とはいえない。 慢性化した場合は慢性気管支炎(COPD)として区別される。
ポイント
  • 閉塞性換気障害をきたす代表3疾患は肺気腫・慢性気管支炎・気管支喘息であり、いずれも1秒率の低下(70%未満)を示す。
  • 拘束性換気障害の代表は肺線維症であり、%肺活量の低下(80%未満)を示す。閉塞性と拘束性の違いを整理しておくことが重要である。
  • 気管支喘息の閉塞性障害は可逆性であるのに対し、肺気腫・慢性気管支炎は不可逆性である点も区別しておく。
  • 重要用語: 肺気腫, 閉塞性換気障害, 1秒率, COPD, 可逆性と不可逆性 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 換気障害の分類 指標 病態
肺気腫 閉塞性 1秒率低下 肺胞壁の破壊、気腔の拡大
慢性気管支炎 閉塞性 1秒率低下 気道分泌亢進、壁の肥厚
気管支喘息 閉塞性 1秒率低下(可逆性) 気道平滑筋の収縮
肺線維症 拘束性 %肺活量低下 間質の線維化
気胸 該当せず 肺の虚脱
解説画像
あマ指 第14回(2006) 問題79|閉塞性換気障害をきたすのはどれか。 解説図
あマ指 第14回(2006) 問題79|閉塞性換気障害をきたすのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手