学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ C. 膵臓疾患 / Q0252

理由で解く 臨床医学各論

Q0252 肝・胆・膵疾患

出典:鍼灸 第29回(2021) 問題70
問題
膵癌のリスクファクターでないのはどれか。
選択肢
1 糖尿病
2 慢性膵炎
3 喫煙
4 高血圧
解答
正解4(高血圧)
解説
✗ 1.
糖尿病
✗ 正しい。糖尿病は膵癌の重要なリスクファクターであり、糖尿病患者では膵癌のリスクが約2倍に上昇する。 膵癌により膵臓のランゲルハンス島が障害され、二次的に糖尿病が新規発症・悪化することもある。 中高年の新規発症糖尿病では膵癌の可能性を念頭に置く必要がある。
✗ 2.
慢性膵炎
✗ 正しい。慢性膵炎は膵癌の確立されたリスクファクターであり、長期にわたる膵臓の慢性炎症が発癌に関与する。 特に遺伝性膵炎では膵癌のリスクが著しく高く、通常の慢性膵炎でも10〜20年の経過で膵癌リスクが上昇する。 慢性膵炎の原因であるアルコール多飲自体も膵癌のリスクファクターに含まれる。
✗ 3.
喫煙
✗ 正しい。喫煙は膵癌の重要なリスクファクターであり、喫煙者の膵癌リスクは非喫煙者の約2倍とされている。 喫煙量・喫煙期間に依存して膵癌リスクが上昇し、禁煙によりリスクは徐々に低下する。 喫煙は肺癌だけでなく多くの消化器癌のリスクを高める因子である。
✓ 4. 誤り
高血圧
高血圧は脳卒中や虚血性心疾患などの心血管疾患のリスクファクターであるが、膵癌のリスクファクターとしては確立されていない。 高血圧の主な合併症は脳出血、脳梗塞、心肥大、腎硬化症などであり、膵癌との関連は認められていない。 膵癌のリスクファクターは糖尿病、慢性膵炎、喫煙、膵癌の家族歴、肥満、大量飲酒、コーヒーなどである。
ポイント
  • 膵癌のリスクファクター: 糖尿病、慢性膵炎、喫煙、大量飲酒、コーヒー、膵癌の家族歴、肥満
  • 高血圧や脂質異常症は心血管疾患のリスクファクターであり、膵癌のリスクファクターには含まれない
  • 「でないのはどれか」という否定形式の問題では、リスクファクターに含まれない選択肢を選ぶことに注意
  • 膵癌は予後不良な癌であり、腫瘍マーカーCA19-9が診断補助に有用である
  • 重要用語: 膵癌, リスクファクター, 糖尿病, 慢性膵炎, 喫煙 を正確に理解しておくこと。
比較表
因子 膵癌のリスクファクター 心血管疾患のリスクファクター
糖尿病 あり あり
慢性膵炎 あり なし
喫煙 あり あり
アルコール あり あり(大量飲酒)
高血圧 なし あり
脂質異常症 なし あり
解説画像
鍼灸 第29回(2021) 問題70|膵癌のリスクファクターでないのはどれか。 解説図
鍼灸 第29回(2021) 問題70|膵癌のリスクファクターでないのはどれか。
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