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理由で解く 臨床医学各論

Q0253 肝・胆・膵疾患

出典:鍼灸 第30回(2022) 問題66
問題
急性膵炎で最も多いのはどれか。
選択肢
1 アルコール性膵炎
2 自己免疫性膵炎
3 胆石性膵炎
4 薬剤性膵炎
解答
正解1(アルコール性膵炎)
解説
✓ 1. 正しい
アルコール性膵炎
日本における急性膵炎の原因で最も多いのはアルコール性膵炎であり、全体の約40%を占める。 大量飲酒により膵管内圧が上昇し、膵酵素の自己消化が生じて急性膵炎を発症する。 特に男性ではアルコール性が圧倒的に多く、上腹部から背部への放散痛、血中アミラーゼ・リパーゼの上昇が特徴的所見である。
✗ 2. 誤り
自己免疫性膵炎
自己免疫性膵炎は比較的稀な疾患であり、急性膵炎の最多原因ではない。 IgG4関連疾患に分類され、血中IgG4高値、膵臓のびまん性腫大、ステロイドへの反応性良好が特徴である。 中高年男性に好発し、閉塞性黄疸を呈することがある。
✗ 3. 誤り
胆石性膵炎
胆石性膵炎は急性膵炎の原因として2番目に多く、全体の約20%を占める。 胆石が総胆管を通過する際にVater乳頭部に嵌頓し、膵管の閉塞を引き起こして発症する。 全体ではアルコール性が最多だが、女性に限れば胆石性が最多原因となる。
✗ 4. 誤り
薬剤性膵炎
薬剤性膵炎は急性膵炎の原因としては稀であり、全体の1〜2%程度にすぎない。 アザチオプリン、バルプロ酸、サイアザイド系利尿薬などが原因薬剤として知られている。 薬剤の中止により改善することが多い。
ポイント
  • 急性膵炎の原因はアルコール性(約40%)が最多で、次いで特発性(約25%)、胆石性(約20%)の順である
  • 男性ではアルコール性、女性では胆石性が最多原因であり、性別による頻度の違いも出題される
  • 急性膵炎の病態は膵酵素(トリプシンなど)の異常な活性化による膵臓の自己消化であり、絶飲食+補液+プロテアーゼ阻害薬(FOY、フサン)で治療する
  • 重要用語: 急性膵炎, アルコール性, 胆石性, 膵酵素の自己消化, アミラーゼ を正確に理解しておくこと。
比較表
急性膵炎の原因 頻度 特徴
アルコール性 約40%(最多) 男性に多い、大量飲酒後に発症
胆石性 約20%(2位) 女性に多い、Vater乳頭嵌頓
特発性 約25% 原因不明
その他(薬剤性・自己免疫性など) 約15% 稀な原因
解説画像
鍼灸 第30回(2022) 問題66|急性膵炎で最も多いのはどれか。 解説図
鍼灸 第30回(2022) 問題66|急性膵炎で最も多いのはどれか。
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