学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ C. 膵臓疾患 / Q0239

理由で解く 臨床医学各論

Q0239 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第17回(2009) 問題79
問題
強い心窩部痛を起こすのはどれか。
選択肢
1 食道静脈瘤
2 萎縮性胃炎
3 急性膵炎
4 劇症肝炎
解答
正解3(急性膵炎)
解説
✗ 1. 誤り
食道静脈瘤
食道静脈瘤は通常無症状であり、破裂するまで自覚症状がない。破裂時には突然の大量吐血(鮮紅色の血液)を呈するが、強い心窩部痛は特徴的ではない。門脈圧亢進症の一症状として出現する。
✗ 2. 誤り
萎縮性胃炎
萎縮性胃炎は多くの場合無症状で、症状があっても軽度の胃部不快感や食後の膨満感程度である。強い心窩部痛を呈することは稀であり、胃粘膜が萎縮しているため、むしろ症状は軽微なことが多い。
✓ 3. 正しい
急性膵炎
急性膵炎では激しい心窩部痛(上腹部痛)が特徴的な症状である。膵酵素の活性化により膵臓の自己消化が起こり、強い炎症性疼痛を生じる。痛みは背部に放散し、座位前屈で軽減、仰臥位で増強するのが特徴的である。「七転八倒の痛み」と表現されるほど激烈である。
✗ 4. 誤り
劇症肝炎
劇症肝炎の主症状は急激な全身倦怠感、黄疸、意識障害(肝性脳症)であり、強い心窩部痛は主徴ではない。肝臓自体は痛覚神経に乏しく、肝腫大による肝被膜の緊張で右季肋部に鈍痛を感じることはあるが、強い痛みではない。
ポイント
  • 急性膵炎の激しい心窩部痛は背部に放散し、座位前屈で軽減する
  • 急性膵炎の原因はアルコール多飲と胆石が二大原因である
  • 食道静脈瘤は無症状で経過し、破裂時に大量吐血を呈する
  • 重要用語: 急性膵炎、心窩部痛、背部放散痛、座位前屈 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 主な症状 痛みの特徴
急性膵炎 激しい心窩部痛 背部放散、座位前屈で軽減
食道静脈瘤 無症状(破裂時に大量吐血) 痛みなし
萎縮性胃炎 無症状〜軽度不快感 軽微
劇症肝炎 黄疸、意識障害 右季肋部鈍痛程度
解説画像
あマ指 第17回(2009) 問題79|強い心窩部痛を起こすのはどれか。 解説図
あマ指 第17回(2009) 問題79|強い心窩部痛を起こすのはどれか。
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