学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ H. 外傷 / Q0812

理由で解く 臨床医学各論

Q0812 整形外科疾患

出典:あマ指 第17回(2009) 問題78
問題
骨折で皮膚に創があり外界との交通があるのはどれか。
選択肢
1 病的骨折
2 完全骨折
3 粉砕骨折
4 複雑骨折
解答
正解4(複雑骨折)
解説
✗ 1. 誤り
病的骨折
病的骨折は腫瘍(転移性骨腫瘍など)や骨粗鬆症、骨髄炎などにより骨が脆弱化し、通常では骨折しないような軽微な外力で生じる骨折である。骨折の原因による分類であり、皮膚の創や外界との交通の有無とは無関係な概念である。
✗ 2. 誤り
完全骨折
完全骨折は骨が完全に離断した状態を指し、骨折の程度による分類である。骨の連続性が完全に断たれた状態であるが、皮膚に創があるかどうか(開放性か閉鎖性か)とは独立した分類項目である。
✗ 3. 誤り
粉砕骨折
粉砕骨折は骨が3つ以上の骨片に砕けた状態を指し、骨折の形態による分類である。高エネルギー外傷で生じることが多いが、「粉砕」は骨片の数に関する概念であり、必ずしも外界と交通しているとは限らない。
✓ 4. 正しい
複雑骨折
複雑骨折(開放骨折)は骨折部と外界が皮膚の創を通じて交通している状態である。骨折端が皮膚を突き破って露出することもある。外界との交通があるため細菌感染のリスクが非常に高く、緊急手術(デブリドマン=創傷清掃)の適応となる。対義語は単純骨折(閉鎖骨折)である。
ポイント
  • 複雑骨折=開放骨折であり、骨折部と外界が皮膚の創を通じて交通している状態を指す
  • 「複雑」は骨折が複雑に砕けているという意味ではなく、外界との交通があるという意味であり、粉砕骨折との混同に注意する
  • 開放骨折は感染リスクが高く、緊急のデブリドマン(創傷清掃)が必要となる
  • 重要用語: 複雑骨折(開放骨折)と単純骨折(閉鎖骨折)の区別 を正確に理解しておくこと。
比較表
分類基準 骨折の種類 定義
外界との交通 複雑骨折(開放骨折) 骨折部と外界が交通あり
外界との交通 単純骨折(閉鎖骨折) 骨折部と外界が交通なし
骨折の形態 粉砕骨折 骨が3つ以上の骨片に分離
骨折の原因 病的骨折 基礎疾患による骨脆弱化
骨折の程度 完全骨折 骨が完全に離断
解説画像
あマ指 第17回(2009) 問題78|骨折で皮膚に創があり外界との交通があるのはどれか。 解説図
あマ指 第17回(2009) 問題78|骨折で皮膚に創があり外界との交通があるのはどれか。
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