学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0220

理由で解く 臨床医学各論

Q0220 肝・胆・膵疾患

出典:鍼灸 第32回(2024) 問題66
問題
ウイルス性肝炎と感染経路の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 A型肝炎 ― 感染血液への曝露
2 B型肝炎 ― 分娩時の垂直感染
3 C型肝炎 ― 獣肉の生食
4 E型肝炎 ― 生鮮魚介類の摂取
解答
正解2(B型肝炎-分娩時の垂直感染)
解説
✗ 1. 誤り
A型肝炎 ― 感染血液への曝露
A型肝炎は経口感染(糞口感染)であり、感染血液への曝露ではない。 汚染された飲食物(特に生ガキなどの生鮮魚介類)の摂取が主な感染経路である。 HAVはRNAウイルスで潜伏期間は約30日、慢性化せず終生免疫が得られる。
✓ 2. 正しい
B型肝炎 ― 分娩時の垂直感染
B型肝炎は分娩時の垂直感染(母子感染)が重要な感染経路である。 HBe抗原陽性のキャリアの母親から分娩時に児に感染し、免疫力が未熟な新生児・乳児ではキャリア化(持続感染)しやすい。 日本ではかつて母子感染が主な感染経路であったが、現在はHBワクチンとHBs免疫グロブリンの接種による母子感染予防対策が行われている。
✗ 3. 誤り
C型肝炎 ― 獣肉の生食
C型肝炎は血液感染(針刺し事故、輸血、消毒不十分な鍼など)が主な経路であり、獣肉の生食ではない。 獣肉の生食で感染するのはE型肝炎である。 HCVはRNAウイルスで慢性化率60〜70%が最大の特徴である。
✗ 4. 誤り
E型肝炎 ― 生鮮魚介類の摂取
E型肝炎は経口感染であるが、生鮮魚介類ではなく加熱不十分な獣肉(豚、イノシシ、シカなど)の摂取が主な感染源である。 生鮮魚介類摂取で感染するのはA型肝炎である。 HEVは妊婦が感染すると劇症化リスクが高く、死亡率が20%に達することもある。
ポイント
  • B型肝炎の母子感染(垂直感染)は、かつて日本におけるHBVキャリアの主な発生原因であった。HBワクチンの普及により若年者のキャリア率は大幅に低下している。
  • B型肝炎の感染経路は多彩であり、母子感染、性行為感染、血液感染(針刺し事故等)の3つを押さえること。
  • ワクチンが存在するのはA型とB型のみであり、C型にはワクチンがない点は頻出である。
  • 重要用語: B型肝炎, 母子感染, 垂直感染, HBワクチン, HBIG を正確に理解しておくこと。
比較表
肝炎ウイルス 感染経路 母子感染予防 ワクチン
A型(HAV) 経口(魚介類) あり(HAワクチン)
B型(HBV) 血液・性行為・母子感染 HBワクチン+HBIG あり(HBワクチン)
C型(HCV) 血液感染 なし
E型(HEV) 経口(獣肉) なし(日本未承認)
解説画像
鍼灸 第32回(2024) 問題66|ウイルス性肝炎と感染経路の組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第32回(2024) 問題66|ウイルス性肝炎と感染経路の組合せで正しいのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手