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理由で解く 臨床医学各論

Q0119 消化管疾患

出典:鍼灸 第32回(2024) 問題65
問題
胃食道逆流症について正しいのはどれか。
選択肢
1 るいそう患者に好発する。
2 近年減少傾向である。
3 一過性下部食道括約筋弛緩が関与する。
4 生命予後は不良である。
解答
正解3(一過性下部食道括約筋弛緩が関与する)
解説
✗ 1. 誤り
るいそう患者に好発する。
胃食道逆流症(GERD)はるいそう患者よりも肥満者に好発する。肥満により腹腔内圧が上昇し、胃内圧が上昇することで胃酸の食道への逆流が生じやすくなる。るいそう(BMI<18.5)では腹圧が低く、GERDのリスクは低い。
✗ 2. 誤り
近年減少傾向である。
胃食道逆流症は食生活の欧米化(高脂肪食の増加)、肥満の増加、ピロリ菌除菌による胃酸分泌能の回復などに伴い、近年は増加傾向にある。減少傾向ではない。
✓ 3. 正しい
一過性下部食道括約筋弛緩が関与する。
胃食道逆流症(GERD)の主要な病態には一過性下部食道括約筋弛緩(TLESR:transient lower esophageal sphincter relaxation)が関与する。食道と胃の接合部にある下部食道括約筋(LES)が一過性に弛緩することで、胃酸が食道へ逆流し、胸やけ・呑酸(酸逆流感)・嚥下困難などの症状が出現する。TLESRはGERDの約70%の逆流エピソードに関与するとされる。
✗ 4. 誤り
生命予後は不良である。
胃食道逆流症は生命予後に影響する疾患ではなく、生命予後は一般に良好である。ただし、長期間の逆流によりBarrett食道(食道粘膜の腸上皮化生)が生じ、食道腺癌のリスクがわずかに上昇する。QOL(生活の質)を著しく低下させる疾患として臨床的に重要である。
ポイント
  • 胃食道逆流症の病態の中心はTLESR(一過性下部食道括約筋弛緩)であり、胃酸の食道への逆流を引き起こす。
  • るいそうではなく肥満がGERDのリスク因子であり、近年は増加傾向にある。るいそうとの対比で出題されやすい。
  • 重要用語: 胃食道逆流症(GERD)、TLESR、下部食道括約筋(LES)、Barrett食道、肥満 を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第32回(2024) 問題65|胃食道逆流症について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第32回(2024) 問題65|胃食道逆流症について正しいのはどれか。
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