学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0219

理由で解く 臨床医学各論

Q0219 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第32回(2024) 問題60
問題
肝硬変の原因疾患で最も適切なのはどれか。
選択肢
1 A型肝炎
2 C型肝炎
3 EBウイルス肝炎
4 サイトメガロウイルス肝炎
解答
正解2(C型肝炎)
解説
✗ 1. 誤り
A型肝炎
A型肝炎は急性肝炎を引き起こすが慢性化しないため、肝硬変の原因にはならない。 経口感染で発症し、予後は一般的に良好であり、終生免疫が獲得される。 HAVはRNAウイルスで潜伏期間は約30日、自然治癒するのが特徴である。
✓ 2. 正しい
C型肝炎
C型肝炎は肝硬変の原因疾患として最も多い。 C型肝炎ウイルスは慢性化率が60〜70%と高く、慢性肝炎から10〜20年の経過で肝硬変に移行する。 さらにC型肝硬変からは年率約7%で肝細胞癌が発生するため、定期的なスクリーニングが必要である。 B型肝炎も肝硬変の原因となるが、C型の方が頻度が高い。
✗ 3. 誤り
EBウイルス肝炎
EBウイルス(エプスタイン-バーウイルス)肝炎は伝染性単核球症に伴う一過性の肝炎であり、通常慢性化しない。 肝硬変の主要な原因とはならない。 思春期〜若年成人に多く、発熱・咽頭痛・リンパ節腫脹が特徴的である。
✗ 4. 誤り
サイトメガロウイルス肝炎
サイトメガロウイルス(CMV)肝炎は免疫不全者に生じる日和見感染として知られる。 通常は慢性肝疾患の原因とはならず、肝硬変の主要原因ではない。 臓器移植後やAIDS患者での再活性化が臨床上問題となる。
ポイント
  • 肝硬変の原因として最も多いのはC型肝炎であり、次いでB型肝炎、アルコール性肝障害が続く。A型肝炎は慢性化しないため肝硬変の原因にならない。
  • ウイルス性肝炎の経過: C型急性肝炎→60〜70%が慢性化→10〜20年で肝硬変→年率約7%で肝細胞癌、という進展経路を理解すること。
  • 近年はNASH(非アルコール性脂肪肝炎)由来の肝硬変が増加傾向にある点も押さえておくこと。
  • 重要用語: C型肝炎, 肝硬変の原因, 慢性化率60〜70%, 肝細胞癌 を正確に理解しておくこと。
比較表
肝硬変の原因 頻度 特徴
C型肝炎 最多 慢性化率60〜70%、10〜20年で肝硬変へ
B型肝炎 第2位 母子感染・性行為感染、キャリアから進展
アルコール性肝障害 第3位 常習飲酒者、5年以上の大量飲酒
非アルコール性脂肪肝炎(NASH) 増加傾向 メタボリックシンドロームとの関連
自己免疫性肝炎 まれ 中年女性に多い
解説画像
あマ指 第32回(2024) 問題60|肝硬変の原因疾患で最も適切なのはどれか。 解説図
あマ指 第32回(2024) 問題60|肝硬変の原因疾患で最も適切なのはどれか。
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