学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0217

理由で解く 臨床医学各論

Q0217 肝・胆・膵疾患

出典:鍼灸 第30回(2022) 問題70
問題
ウイルス性肝炎と感染経路の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 A型 ― 性行為
2 B型 ― 獣肉摂取
3 C型 ― 血液への曝露
4 E型 ― 生鮮魚介類の摂取
解答
正解3(C型--- 血液への曝露)
解説
✗ 1. 誤り
A型 ― 性行為
A型肝炎は経口感染(糞口感染)であり、汚染された飲食物(特に生ガキなどの生鮮魚介類)の摂取で感染する。 性行為による感染が主な経路となるのはB型肝炎である。 HAVはRNAウイルスで潜伏期間は約30日、慢性化しない。
✗ 2. 誤り
B型 ― 獣肉摂取
B型肝炎は血液・体液感染であり、性行為、母子感染(垂直感染)、針刺し事故などで感染する。 獣肉摂取で感染するのはE型肝炎である。 HBVはDNAウイルスであり、HBs抗原陽性が感染の指標となる。
✓ 3. 正しい
C型 ― 血液への曝露
C型肝炎は血液への曝露(血液感染)が主な感染経路である。 感染経路としては針刺し事故、輸血(現在はHCV抗体スクリーニングにより激減)、消毒不十分な鍼、刺青などがある。 C型肝炎は慢性化率が60〜70%と高く、肝硬変・肝細胞癌への進展リスクがある。
✗ 4. 誤り
E型 ― 生鮮魚介類の摂取
E型肝炎は経口感染であるが、生鮮魚介類ではなく獣肉(豚、イノシシ、シカなど)の生食や加熱不十分な摂取が感染源である。 生鮮魚介類摂取で感染するのはA型肝炎であり、A型とE型の感染源を混同しないこと。 HEVは妊婦が感染すると劇症化のリスクが高い点も重要である。
ポイント
  • C型肝炎は血液感染が主経路であり、針刺し事故や輸血が代表的な感染機会である。HCV抗体スクリーニングの普及により輸血後C型肝炎は激減した。
  • 各肝炎ウイルスの感染経路: A型=経口(魚介類)、B型=血液・性行為・母子感染、C型=血液、E型=経口(獣肉)。この整理は繰り返し出題される。
  • 経口感染するA型とE型の感染源の違い(A型=魚介類、E型=獣肉)は特に混同しやすいため注意が必要。
  • 重要用語: C型肝炎, 血液感染, 針刺し事故, 慢性化率60〜70% を正確に理解しておくこと。
比較表
肝炎ウイルス 核酸 感染経路 主な感染源 慢性化
A型(HAV) RNA 経口感染 生鮮魚介類(生ガキ等) なし
B型(HBV) DNA 血液・性行為・母子感染 感染者の血液・体液 あり
C型(HCV) RNA 血液感染 感染血液(針刺し、輸血等) 60〜70%
E型(HEV) RNA 経口感染 獣肉(豚、イノシシ、シカ) なし
解説画像
鍼灸 第30回(2022) 問題70|ウイルス性肝炎と感染経路の組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第30回(2022) 問題70|ウイルス性肝炎と感染経路の組合せで正しいのはどれか。
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