学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0214

理由で解く 臨床医学各論

Q0214 肝・胆・膵疾患

出典:鍼灸 第28回(2020) 問題76
問題
「35歳の女性看護師。皮膚の黄染、全身倦怠感にて受診。針刺しの既往がある。肝炎ウイルスマーカーでは、HCV抗体陽性、HCV-RNA陽性で、他は陰性であった。」本疾患に合併する悪性腫瘍で上昇する腫瘍マーカーはどれか。
選択肢
1 CA 125
2 SCC
3 CEA
4 AFP
解答
正解4(AFP)
解説
✗ 1. 誤り
CA 125
CA125は卵巣癌の腫瘍マーカーであり、肝細胞癌では上昇しない。 子宮内膜症でも上昇するが、肝疾患の指標としては用いられない。 腹膜播種を伴う癌でも上昇することがあるが、肝細胞癌の特異的マーカーではない。
✗ 2. 誤り
SCC
SCC(扁平上皮癌関連抗原)は扁平上皮癌の腫瘍マーカーである。 子宮頸癌、食道癌、肺扁平上皮癌などで上昇するが、肝細胞癌とは無関係である。 扁平上皮由来の悪性腫瘍に特異的であり、腺癌では上昇しない。
✗ 3. 誤り
CEA
CEA(癌胎児性抗原)は大腸癌をはじめとする消化器癌の腫瘍マーカーである。 肝細胞癌の特異的マーカーではない。ただし胆管細胞癌では上昇することがある。 喫煙者でも軽度上昇するため、非喫煙者と基準値が異なる点にも注意が必要である。
✓ 4. 正しい
AFP
C型肝炎から慢性肝炎・肝硬変を経て合併する悪性腫瘍は肝細胞癌であり、AFP(α-フェトプロテイン)が上昇する。 AFPは肝細胞癌の代表的腫瘍マーカーであり、早期発見のために定期測定が推奨される。 PIVKA-IIも肝細胞癌のマーカーとして併用され、AFPとは異なる機序で上昇するため両者の組み合わせで診断精度が向上する。
ポイント
  • C型肝炎→慢性肝炎→肝硬変→肝細胞癌という進展経路を理解し、肝細胞癌のマーカーとしてAFPとPIVKA-IIを覚えること。
  • 各腫瘍マーカーと対応する悪性腫瘍の組合せは頻出であり、AFP=肝細胞癌、CA19-9=膵癌、CEA=大腸癌、PSA=前立腺癌などを正確に区別すること。
  • 肝細胞癌の早期発見には腹部超音波検査とAFP・PIVKA-IIの定期測定が重要である。
  • 重要用語: AFP, PIVKA-II, 肝細胞癌, C型肝炎の進展経路 を正確に理解しておくこと。
比較表
腫瘍マーカー 対応する悪性腫瘍
AFP 肝細胞癌
PIVKA-II 肝細胞癌
CA125 卵巣癌
SCC 扁平上皮癌(子宮頸癌、食道癌等)
CEA 大腸癌、胃癌
CA19-9 膵癌、胆道癌
PSA 前立腺癌
解説画像
鍼灸 第28回(2020) 問題76|「35歳の女性看護師。皮膚の黄染、全身倦怠感にて受診。針刺しの既往がある。肝炎ウイルスマーカーでは、HCV抗体陽性、HCV-RNA陽性で、他は陰性であった。」本疾患に合併する悪性腫瘍で上昇する腫瘍マーカーはどれか。 解説図
鍼灸 第28回(2020) 問題76|「35歳の女性看護師。皮膚の黄染、全身倦怠感にて受診。針刺しの既往がある。肝炎ウイルスマーカーでは、HCV抗体陽性、HCV-RNA陽性で、他は陰性であった。」本疾患に合併する悪性腫瘍で上昇する腫瘍マーカーはどれか。
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