学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0204

理由で解く 臨床医学各論

Q0204 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第21回(2013) 問題83
問題
C型急性肝炎について正しい記述はどれか。
選択肢
1 経口感染である。
2 慢性化はまれである。
3 劇症化することが多い。
4 有効なワクチンはない。
解答
正解4(有効なワクチンはない。)
解説
✗ 1. 誤り
経口感染である。
C型肝炎は血液を介して感染する(輸血、不潔な医療行為、消毒不十分な鍼、刺青など)。経口感染するのはA型肝炎とE型肝炎であり、C型肝炎の感染経路とは異なる。現在は輸血によるC型肝炎感染はほぼ根絶されている。
✗ 2. 誤り
慢性化はまれである。
C型肝炎は60〜70%が慢性化するため、慢性化率は極めて高い。むしろ慢性化しやすいことがC型肝炎の最大の特徴であり、慢性肝炎→肝硬変→肝細胞癌と進展しうる。「まれ」とは正反対である。
✗ 3. 誤り
劇症化することが多い。
C型肝炎の劇症化はまれである。劇症肝炎をきたしやすいのはB型肝炎(特にHBe抗原非産生変異株)やA型肝炎(高齢者)である。C型は劇症化は少ないが慢性化しやすいという点で注意が必要である。
✓ 4. 正しい
有効なワクチンはない。
C型肝炎ウイルス(HCV)はRNAウイルスで変異しやすく、有効なワクチンは現在も存在しない。A型にはHAワクチン、B型にはHBワクチンが利用可能であるが、C型には特異的な予防法がない。予防は感染血液への暴露を避ける感染予防対策の励行が基本である。
ポイント
  • C型肝炎は血液感染・高い慢性化率(60〜70%)・劇症化まれ・ワクチンなしが特徴である
  • A型・E型は経口感染で慢性化しない、B型・C型は血液感染で慢性化しうるという対比を押さえる
  • C型肝炎は慢性肝炎→肝硬変→肝細胞癌の経過をたどりうる(肝癌の70〜80%がC型由来)
  • 重要用語: C型肝炎ウイルス、血液感染、慢性化率60〜70%、ワクチン を正確に理解しておくこと。
比較表
肝炎ウイルス 感染経路 慢性化 劇症化 ワクチン
A型 経口(生鮮魚介類) なし あり(高齢者) HAワクチンあり
B型 血液・性行為・母子 あり あり(変異株) HBワクチンあり
C型 血液 60〜70% まれ なし
E型 経口(獣肉生食) なし あり(妊婦) なし
解説画像
あマ指 第21回(2013) 問題83|C型急性肝炎について正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第21回(2013) 問題83|C型急性肝炎について正しい記述はどれか。
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