学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ C. 拘束性呼吸器疾患 / Q0334

理由で解く 臨床医学各論

Q0334 呼吸器疾患

出典:あマ指 第21回(2013) 問題82
問題
肺活量が低下するのはどれか。
選択肢
1 急性気管支炎
2 過換気症候群
3 睡眠時無呼吸症候群
4 特発性肺線維症
解答
正解4(特発性肺線維症)
解説
✗ 1. 誤り
急性気管支炎
急性気管支炎は気道の一過性の炎症であり、肺活量の低下は通常みられない。 咳嗽や喀痰が主症状であり、肺実質の構造には影響を及ぼさないため換気障害は生じない。
✗ 2. 誤り
過換気症候群
過換気症候群は心因性の過呼吸であり、肺の構造的変化はないため肺活量は正常である。 呼吸性アルカローシスが主な病態であり、肺機能検査は正常範囲内にとどまる。
✗ 3. 誤り
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は睡眠中の上気道の閉塞や中枢性の無呼吸が原因であり、肺活量は低下しない。 肥満との関連が強いが、肺実質の線維化や破壊を伴わないため肺の拘束性変化とは異なる病態である。
✓ 4. 正しい
特発性肺線維症
特発性肺線維症は肺胞隔壁の線維化により肺のコンプライアンスが低下し、拘束性換気障害として肺活量が低下する。 肺活量と拡散能の低下が肺機能検査の特徴的所見であり、1秒率は保たれるかむしろ上昇する。 病態の進行とともに低酸素血症が出現し、最終的には呼吸不全に至る。
ポイント
  • 肺活量の低下は拘束性換気障害の指標であり、特発性肺線維症が代表疾患である。急性気管支炎・過換気症候群・睡眠時無呼吸症候群では肺活量は低下しない。
  • 拘束性換気障害(肺活量低下、%VC低下)と閉塞性換気障害(1秒率低下)の違いを確実に区別しておく。
  • 拘束性換気障害をきたす疾患には特発性肺線維症のほか、じん肺・胸膜肥厚・神経筋疾患などがある。
  • 重要用語: 特発性肺線維症, 肺活量低下, 拘束性換気障害, 拡散能低下 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 肺活量 病態
急性気管支炎 正常 気道の一過性炎症、肺実質に影響なし
過換気症候群 正常 心因性過呼吸、肺構造に変化なし
睡眠時無呼吸症候群 正常 上気道閉塞、肺の拘束性変化なし
特発性肺線維症 低下 肺胞隔壁の線維化による拘束性換気障害
解説画像
あマ指 第21回(2013) 問題82|肺活量が低下するのはどれか。 解説図
あマ指 第21回(2013) 問題82|肺活量が低下するのはどれか。
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