学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ C. 拘束性呼吸器疾患 / Q0333

理由で解く 臨床医学各論

Q0333 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第20回(2012) 問題69
問題
特発性肺線維症について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 60 歳代に多い。
2 細菌性肺炎に含まれる。
3 重篤な呼吸障害を生じる。
4 肺胞隔壁に炎症・線維化をきたす。
解答
正解2(細菌性肺炎に含まれる。)
解説
✗ 1.
60 歳代に多い。
✗ 正しい。特発性肺線維症は60歳代の男性にやや多い疾患であり、この記述は正しい。 加齢に伴う肺胞上皮の反復損傷が線維化の一因と考えられており、高齢者に多い疾患である。
✓ 2. 誤り
細菌性肺炎に含まれる。
特発性肺線維症は間質性肺炎の一部に含まれる疾患であり、細菌性肺炎には含まれない。 細菌性肺炎は肺胞腔内に細菌が侵入して生じる急性の感染症であるのに対し、特発性肺線維症は肺胞隔壁(間質)の慢性炎症・線維化をきたす全く異なる疾患カテゴリーである。 肺胞性肺炎と間質性肺炎の違いは呼吸器疾患の理解において極めて重要な区別である。
✗ 3.
重篤な呼吸障害を生じる。
✗ 正しい。特発性肺線維症は肺線維化の進行により重篤な拘束性換気障害と拡散障害を生じる。 5年間で約半数が呼吸不全にて死亡する予後不良な疾患であり、この記述は正しい。
✗ 4.
肺胞隔壁に炎症・線維化をきたす。
✗ 正しい。肺胞隔壁(間質)に慢性炎症と線維化をきたすのが本疾患の基本病態であり、この記述は正しい。 病理学的に蜂巣肺(蜂の巣状の変化)が特徴的所見として認められる。
ポイント
  • 特発性肺線維症は間質性肺炎に含まれる疾患であり、細菌性肺炎(肺胞性肺炎)とは全く異なる。肺胞性肺炎は肺胞腔内の感染、間質性肺炎は肺胞隔壁の炎症・線維化である。
  • 5年生存率約50%の予後不良な疾患であり、60歳代の男性に好発する。
  • 病理学的に蜂巣肺が特徴であり、聴診ではベルクロラ音(fine crackles)が聴取される。
  • 重要用語: 特発性肺線維症, 間質性肺炎, 肺胞隔壁, 蜂巣肺 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 特発性肺線維症(間質性肺炎) 細菌性肺炎(肺胞性肺炎)
病変部位 肺胞隔壁(間質) 肺胞腔内
原因 原因不明(特発性) 細菌感染
経過 慢性・進行性 急性
咳嗽 乾性咳嗽 湿性咳嗽(膿性痰)
予後 不良(5年生存率約50%) 適切な治療で治癒
解説画像
鍼灸 第20回(2012) 問題69|特発性肺線維症について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第20回(2012) 問題69|特発性肺線維症について誤っている記述はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手