学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0203

理由で解く 臨床医学各論

Q0203 肝・胆・膵疾患

出典:鍼灸 第18回(2010) 問題78
問題
「60歳の男性。軽度呼吸困難で来院。腹部膨隆と女性化乳房とがみられ、上部消化管内視鏡検査で食道・胃静脈癌を認める。血液検査で血小板と白血球に減少が認められ、C型肝炎ウイルス陽性であった。」この疾患に合併する悪性腫瘍の早期発見に有用な腫瘍マーカーはどれか。
選択肢
1 AFP
2 CEA
3 CA19-9
4 PSA
解答
正解1(AFP)
解説
✓ 1. 正しい
AFP
AFP(α-フェトプロテイン)は肝細胞癌の代表的腫瘍マーカーである。C型肝硬変は肝細胞癌の高リスク群であり、定期的なAFP測定が推奨される。AFPは胎児肝由来の蛋白質で、原因なく経時的に上昇する場合は肝細胞癌を強く示唆する。PIVKA-IIも肝細胞癌のマーカーとして併用される。
✗ 2. 誤り
CEA
CEA(癌胎児性抗原)は大腸癌をはじめとする消化器癌の腫瘍マーカーである。肝細胞癌の早期発見には不適切であり、大腸癌の術後再発モニタリングなどに用いられる。喫煙でも軽度上昇することがある。
✗ 3. 誤り
CA19-9
CA19-9は膵臓癌・胆道癌で上昇する腫瘍マーカーである。肝細胞癌の診断には有用でない。膵頭部癌による閉塞性黄疸の鑑別などで測定される。
✗ 4. 誤り
PSA
PSA(前立腺特異抗原)は前立腺癌のスクリーニングに用いられる腫瘍マーカーである。肝細胞癌とは無関係であり、50歳以上の男性の前立腺癌検診で測定される。
ポイント
  • C型肝硬変は肝細胞癌の高リスク群であり、AFP・PIVKA-IIの定期測定と超音波検査が推奨される
  • 肝細胞癌の70〜80%はC型肝炎由来であり、定期的なサーベイランスが不可欠である
  • 腫瘍マーカーは臓器特異性を意識して覚える(AFP→肝、CA19-9→膵・胆道、CEA→大腸、PSA→前立腺)
  • 重要用語: AFP(α-フェトプロテイン)、PIVKA-II、肝細胞癌、腫瘍マーカー を正確に理解しておくこと。
比較表
腫瘍マーカー 対応する悪性腫瘍 備考
AFP 肝細胞癌 肝硬変の定期検査で測定
PIVKA-II 肝細胞癌 AFP と併用
CEA 大腸癌、胃癌 喫煙でも上昇
CA19-9 膵癌、胆道癌 膵頭部癌で高値
PSA 前立腺癌 50歳以上で検診推奨
解説画像
鍼灸 第18回(2010) 問題78|「60歳の男性。軽度呼吸困難で来院。腹部膨隆と女性化乳房とがみられ、上部消化管内視鏡検査で食道・胃静脈癌を認める。血液検査で血小板と白血球に減少が認められ、C型肝炎ウイルス陽性であった。」この疾患に合併する悪性腫瘍の早期発見に有用な腫瘍マーカーはどれか。 解説図
鍼灸 第18回(2010) 問題78|「60歳の男性。軽度呼吸困難で来院。腹部膨隆と女性化乳房とがみられ、上部消化管内視鏡検査で食道・胃静脈癌を認める。血液検査で血小板と白血球に減少が認められ、C型肝炎ウイルス陽性であった。」この疾患に合併する悪性腫瘍の早期発見に有用な腫瘍マーカーはどれか。
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