学習トップ理由で解く 臨床医学各論第1章 ▸ D. 性感染症 / Q0095

理由で解く 臨床医学各論

Q0095 感染症

出典:鍼灸 第18回(2010) 問題79
問題
「35歳の男性。発熱、乾性咳嚇および呼吸困難で入院。胸部エックス線写真で両側の中・下肺野にびまん性すりガラス状陰影を認め、喀痰細胞診でニューモシスチス肺炎と診断された。」この患者で陽性と考えられるのはどれか。
選択肢
1 ライノウイルス
2 ヒト免疫不全ウイルス
3 成人T 細胞白血病ウイルスⅠ型
4 単純ヘルペスウイルス
解答
正解2(ヒト免疫不全ウイルス)
解説
✗ 1. 誤り
ライノウイルス
ライノウイルスは普通感冒(かぜ症候群)の最も多い原因ウイルスであり、ニューモシスチス肺炎とは関連しない。上気道炎を起こすウイルスであり、免疫不全を引き起こす病原体ではない。
✓ 2. 正しい
ヒト免疫不全ウイルス
35歳男性でニューモシスチス肺炎が診断された場合、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症(AIDS)が最も強く疑われる。ニューモシスチス肺炎はAIDSの代表的な日和見感染症であり、「カリニ肺炎」がエイズ発症期の症状に分類されている。HIVがCD4陽性Tリンパ球を破壊して細胞性免疫が低下することで発症する。
✗ 3. 誤り
成人T 細胞白血病ウイルスⅠ型
成人T細胞白血病ウイルスI型(HTLV-1)は成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)の原因ウイルスであり、ニューモシスチス肺炎の直接的な原因ではない。HTLV-1は主に母乳を介して感染し、九州・沖縄地方に多い。
✗ 4. 誤り
単純ヘルペスウイルス
単純ヘルペスウイルス(HSV)は口唇ヘルペスや性器ヘルペスの原因であり、ニューモシスチス肺炎とは直接関連しない。口腔粘膜に感染し、ヘルペスを生じるとされている。
ポイント
  • ニューモシスチス肺炎=AIDS(HIV感染症)の代表的日和見感染症。若年成人でニューモシスチス肺炎が発症した場合、HIV感染を最も強く疑う。
  • エイズの日和見感染症として「カリニ(ニューモシスチス)肺炎・口腔食道カンジダ症・サイトメガロウイルス肺炎・カポジ肉腫」を覚えること。
  • 胸部X線で「両側びまん性すりガラス状陰影」はニューモシスチス肺炎の典型的画像所見であり、HIV/AIDSを想起する重要な手がかりとなる。
  • 重要用語: ニューモシスチス肺炎、HIV/AIDS、CD4陽性Tリンパ球、日和見感染症 を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第18回(2010) 問題79|「35歳の男性。発熱、乾性咳嚇および呼吸困難で入院。胸部エックス線写真で両側の中・下肺野にびまん性すりガラス状陰影を認め、喀痰細胞診でニューモシスチス肺炎と診断された。」この患者で陽性と考えられるのはどれか。 解説図
鍼灸 第18回(2010) 問題79|「35歳の男性。発熱、乾性咳嚇および呼吸困難で入院。胸部エックス線写真で両側の中・下肺野にびまん性すりガラス状陰影を認め、喀痰細胞診でニューモシスチス肺炎と診断された。」この患者で陽性と考えられるのはどれか。
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