学習トップ理由で解く 臨床医学各論第1章 ▸ D. 性感染症 / Q0096

理由で解く 臨床医学各論

Q0096 感染症

出典:鍼灸 第18回(2010) 問題80
問題
「35歳の男性。発熱、乾性咳嚇および呼吸困難で入院。胸部エックス線写真で両側の中・下肺野にびまん性すりガラス状陰影を認め、喀痰細胞診でニューモシスチス肺炎と診断された。」本疾患で減少するのはどれか。
選択肢
1 単球
2 好中球
3 Bリンパ球
4 Tリンパ球
解答
正解4(Tリンパ球)
解説
✗ 1. 誤り
単球
単球はHIVに感染することがあるが、HIVの主要な標的細胞ではなく、顕著な減少は通常みられない。単球はマクロファージに分化して自然免疫に関与するが、AIDS病態の中心は単球の減少ではない。
✗ 2. 誤り
好中球
好中球はHIVの直接的な標的細胞ではなく、AIDS病態の主因である細胞性免疫の低下には好中球減少は直接関係しない。好中球は主に細菌感染に対する防御に関わる自然免疫の細胞である。
✗ 3. 誤り
Bリンパ球
Bリンパ球はHIVの主要な標的細胞ではない。HIVが主に感染するのはCD4陽性Tリンパ球であり、Bリンパ球(液性免疫)ではなくTリンパ球(細胞性免疫)の減少が中心的な病態である。
✓ 4. 正しい
Tリンパ球
HIV感染症ではHIVがCD4陽性Tリンパ球に感染してこれを破壊するため、Tリンパ球(特にCD4陽性T細胞)が減少する。CD4陽性T細胞が200/μL以下になると日和見感染を発症しやすくなり、AIDS指標疾患の発症をもってAIDSと診断される。
ポイント
  • HIV感染症の中心的病態は「CD4陽性Tリンパ球の減少→細胞性免疫の低下→日和見感染」である。
  • CD4陽性Tリンパ球数は病期の進行とともに減少し、200/μL以下でAIDS発症のリスクが著しく増加する。
  • HIVの標的はCD4分子を発現する細胞であり、Tリンパ球のうちヘルパーT細胞が主に障害される。
  • 重要用語: CD4陽性Tリンパ球、細胞性免疫低下、日和見感染、HIV/AIDS を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第18回(2010) 問題80|「35歳の男性。発熱、乾性咳嚇および呼吸困難で入院。胸部エックス線写真で両側の中・下肺野にびまん性すりガラス状陰影を認め、喀痰細胞診でニューモシスチス肺炎と診断された。」本疾患で減少するのはどれか。 解説図
鍼灸 第18回(2010) 問題80|「35歳の男性。発熱、乾性咳嚇および呼吸困難で入院。胸部エックス線写真で両側の中・下肺野にびまん性すりガラス状陰影を認め、喀痰細胞診でニューモシスチス肺炎と診断された。」本疾患で減少するのはどれか。
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