学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0196

理由で解く 臨床医学各論

Q0196 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第15回(2007) 問題68
問題
臍部から放射状に走る腹壁静脈怒張をきたすのはどれか。
選択肢
1 肝硬変
2 下大静脈血栓症
3 臍ヘルニア
4 急性膵炎
解答
正解1(肝硬変)
解説
✓ 1. 正しい
肝硬変
肝硬変では門脈圧亢進により側副血行路が発達し、臍部から放射状に走る腹壁静脈怒張がみられる。この所見は「メデューサの頭(caput medusae)」と呼ばれ、ギリシャ神話のメデューサの髪が蛇であったことに由来する。門脈血が臍静脈(胎生期の遺残)を経由して腹壁の上下腹壁静脈に流入することで生じる。
✗ 2. 誤り
下大静脈血栓症
下大静脈血栓症では下肢の浮腫や側副血行路の発達がみられるが、臍部から放射状に走る特徴的なパターンは呈さない。下大静脈の閉塞により腹壁静脈が発達することはあるが、臍部を中心とした放射状ではなく、主に側腹部に縦走する静脈怒張として認められる。
✗ 3. 誤り
臍ヘルニア
臍ヘルニアは臍部の腹壁欠損により腹腔内容(腸管など)が臍部から突出する病態であり、静脈怒張とは無関係である。乳幼児に多く、立位や腹圧上昇時に臍部の膨隆として認められる。成人では臍ヘルニアは比較的まれである。
✗ 4. 誤り
急性膵炎
急性膵炎の主症状は激しい上腹部痛・背部痛、悪心・嘔吐であり、腹壁静脈怒張は特徴的所見ではない。重症例では膵周囲の出血により側腹部に皮下出血斑(Grey-Turner徴候)や臍周囲の皮下出血斑(Cullen徴候)がみられることがある。
ポイント
  • メデューサの頭(caput medusae)は肝硬変の門脈圧亢進症の特徴的所見
  • 臍静脈を介した側副血行路により臍部から放射状の静脈怒張が生じる
  • その他の門脈圧亢進症の所見:食道静脈瘤、脾腫、痔核、腹水
  • 重要用語: メデューサの頭、門脈圧亢進症、側副血行路、臍静脈 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第15回(2007) 問題68|臍部から放射状に走る腹壁静脈怒張をきたすのはどれか。 解説図
あマ指 第15回(2007) 問題68|臍部から放射状に走る腹壁静脈怒張をきたすのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手