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理由で解く 臨床医学各論

Q0469 内分泌疾患

出典:あマ指 第15回(2007) 問題69
問題
甲状腺機能亢進症の症状でないのはどれか。
選択肢
1 四肢麻痺
2 便秘
3 頻脈
4 発汗過多
解答
正解2(便秘)
解説
✗ 1.
四肢麻痺
✗ 正しい。甲状腺機能亢進症では低カリウム血症を伴う周期性四肢麻痺を合併することがある。甲状腺ホルモンの過剰がNa-K ATPaseを活性化し、細胞内へのカリウム移動が亢進するため血清カリウムが低下し、筋力低下や麻痺を生じる。
✓ 2. 誤り
便秘
便秘は甲状腺機能低下症の症状であり、甲状腺機能亢進症の症状ではない。甲状腺機能亢進症では甲状腺ホルモンの過剰により消化管蠕動運動が亢進し、むしろ下痢や軟便をきたす。甲状腺機能低下症では逆に蠕動運動が低下するため便秘・食欲減退がみられる。
✗ 3.
頻脈
✗ 正しい。頻脈は甲状腺機能亢進症の代表的症状である。甲状腺ホルモンが心筋のβアドレナリン受容体感受性を高め、交感神経亢進を介して心拍数を増加させる。安静時でも100回/分以上となり、心房細動を合併することもある。
✗ 4.
発汗過多
✗ 正しい。発汗過多は甲状腺機能亢進症の典型的な代謝亢進症状である。甲状腺ホルモンにより基礎代謝が亢進し産熱量が増加するため、体温調節として全身性の発汗が増加する。手掌の湿潤も特徴的な所見である。
ポイント
  • 甲状腺機能亢進症と低下症は対照的な症状を呈する。便秘は低下症の症状であり、亢進症では下痢となる点が国試頻出である
  • 亢進症では頻脈・発汗過多・体重減少・手指振戦・精神不安定がみられ、周期性四肢麻痺を合併することもある
  • 周期性四肢麻痺は炭水化物の過剰摂取・運動後の安静・ストレスなどで誘発されやすい
比較表
症状 甲状腺機能亢進症 甲状腺機能低下症
消化器 下痢・食欲亢進 便秘・食欲減退
循環器 頻脈・心房細動 徐脈
皮膚 発汗過多・湿潤 皮膚乾燥・発汗減少
体重 体重減少 体重増加
精神 精神不安定・興奮 活動性低下・記憶障害
解説画像
あマ指 第15回(2007) 問題69|甲状腺機能亢進症の症状でないのはどれか。 解説図
あマ指 第15回(2007) 問題69|甲状腺機能亢進症の症状でないのはどれか。
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