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理由で解く 臨床医学各論

Q0197 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第15回(2007) 問題89
問題
肝硬変で増加するのはどれか。
選択肢
1 末梢血小板数
2 血清γ-グロブリン値
3 血清アルブミン値
4 血清総コレステロール値
解答
正解2(血清γ-グロブリン値)
解説
✗ 1. 誤り
末梢血小板数
肝硬変では末梢血小板数は減少する。門脈圧亢進により脾臓に血液がうっ滞して脾腫をきたし、脾機能亢進症により血小板が脾臓で破壊される。血小板数10万/μL以下になることが多く、汎血球減少の一部として白血球・赤血球も減少する。
✓ 2. 正しい
血清γ-グロブリン値
肝硬変では血清γ-グロブリン値が増加する。肝臓での抗原処理能力が低下し、腸管由来の抗原が体循環に入ることで免疫グロブリンの産生が亢進する。また、肝臓での免疫グロブリンの異化が低下することも関与する。膠質反応(TTT、ZTT)の上昇もγ-グロブリン増加を反映している。
✗ 3. 誤り
血清アルブミン値
肝硬変では血清アルブミン値は減少する。アルブミンは肝臓でのみ合成される蛋白質であり、肝硬変により肝細胞が破壊されると合成能が低下する。低アルブミン血症は膠質浸透圧を低下させ、腹水や浮腫の原因となる。Child-Pugh分類の重症度指標の一つである。
✗ 4. 誤り
血清総コレステロール値
肝硬変では血清総コレステロール値は減少する傾向にある。コレステロールは肝臓で合成されるため、肝機能が低下すると合成能も低下する。ただし、原発性胆汁性肝硬変では胆汁うっ滞によりコレステロールが上昇することがある。
ポイント
  • 肝硬変で増加するもの:γ-グロブリン、ビリルビン、アンモニア
  • 肝硬変で減少するもの:アルブミン、血小板、コレステロール、コリンエステラーゼ
  • γ-グロブリン増加の機序:腸管抗原の体循環流入、免疫グロブリン産生亢進
  • 重要用語: γ-グロブリン増加、アルブミン低下、脾機能亢進、膠質反応 を正確に理解しておくこと。
比較表
検査項目 肝硬変での変動 増減
γ-グロブリン 増加 免疫グロブリン産生亢進
ビリルビン 増加 肝処理能低下
アンモニア 増加 肝解毒能低下
アルブミン 減少 肝合成能低下
血小板 減少 脾機能亢進
コレステロール 減少 肝合成能低下
解説画像
あマ指 第15回(2007) 問題89|肝硬変で増加するのはどれか。 解説図
あマ指 第15回(2007) 問題89|肝硬変で増加するのはどれか。
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