学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0192

理由で解く 臨床医学各論

Q0192 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第13回(2005) 問題87
問題
肝硬変でみられるのはどれか。
選択肢
1 血小板増加
2 プロトロンビン時間短縮
3 血中アルブミン低下
4 コリンエステラ-ゼ上昇
解答
正解3(血中アルブミン低下)
解説
✗ 1. 誤り
血小板増加
肝硬変では血小板は増加ではなく減少する。門脈圧亢進により脾臓に血液がうっ滞して脾腫をきたし、脾機能亢進症により血小板が破壊される。血小板数10万/μL以下になることが多い。汎血球減少の一部として白血球・赤血球も減少する。
✗ 2. 誤り
プロトロンビン時間短縮
肝硬変ではプロトロンビン時間(PT)は短縮ではなく延長する。肝臓で産生される凝固因子(プロトロンビン、第V、VII、IX、X因子など)の合成能が低下するため、血液凝固能が低下しPTが延長する。Child-Pugh分類の重症度指標の一つである。
✓ 3. 正しい
血中アルブミン低下
肝硬変では血中アルブミン値が低下する。肝臓はアルブミンを合成する唯一の臓器であり、肝硬変により肝細胞が破壊され再生結節に置き換わると、アルブミン産生能が低下する。正常値3.5〜5.0 g/dLに対し、肝硬変では3.0 g/dL以下になり、重症例では2.0 g/dL以下になる。低アルブミン血症は腹水・浮腫の原因となる。
✗ 4. 誤り
コリンエステラ-ゼ上昇
コリンエステラーゼは肝臓で合成される酵素であり、肝硬変では上昇ではなく低下する。肝臓の蛋白合成能を反映する指標として用いられ、肝予備能の評価に有用である。正常値200〜450 IU/Lに対し、肝硬変では低下する。
ポイント
  • 肝硬変の肝合成能低下所見:アルブミン↓、コリンエステラーゼ↓、凝固因子↓(PT延長)
  • 肝硬変の門脈圧亢進所見:血小板↓、白血球↓、赤血球↓(脾機能亢進)
  • Child-Pugh分類の項目:アルブミン、ビリルビン、PT、腹水、肝性脳症
  • 重要用語: アルブミン低下、PT延長、血小板減少、脾機能亢進、肝合成能 を正確に理解しておくこと。
比較表
検査項目 肝硬変での変動 原因
血小板数 減少 脾機能亢進
プロトロンビン時間 延長 凝固因子合成低下
血中アルブミン 低下 肝合成能低下
コリンエステラーゼ 低下 肝合成能低下
解説画像
あマ指 第13回(2005) 問題87|肝硬変でみられるのはどれか。 解説図
あマ指 第13回(2005) 問題87|肝硬変でみられるのはどれか。
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