学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0187

理由で解く 臨床医学各論

Q0187 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第8回(2000) 問題83
問題
肝硬変でみられない徴候はどれか。
選択肢
1 クモ状血管腫
2 手掌紅斑
3 スプーン状爪
4 女性化乳房
解答
正解3(スプーン状爪)
解説
✗ 1.
クモ状血管腫
✗ 正しい。クモ状血管腫(クモ状血管拡張)は肝硬変の代表的な皮膚所見である。肝臓でのエストロゲン代謝障害により血中エストロゲンが増加し、体幹部の皮膚に放射状の細い血管拡張として認められる。圧迫すると一時的に消失する。
✗ 2.
手掌紅斑
✗ 正しい。手掌紅斑は肝硬変に特徴的な所見で、手掌の母指球・小指球部分が鮮紅色を呈する。エストロゲン過剰による末梢血管の拡張が原因である。代償期から認められることが多い。
✓ 3. 誤り
スプーン状爪
スプーン状爪(匙状爪、koilonychia)は鉄欠乏性貧血に特徴的な所見であり、肝硬変ではみられない。爪が薄くなり中央が凹んでスプーン状になる。肝硬変では爪の所見として白色爪(爪床の白色化)がみられることがある。
✗ 4.
女性化乳房
✗ 正しい。女性化乳房は男性の肝硬変患者で認められる所見である。肝臓でのエストロゲン代謝障害により血中エストロゲンが相対的に増加し、乳腺組織が発達する。代償期からみられることがある。
ポイント
  • スプーン状爪は鉄欠乏性貧血の所見で、肝硬変とは無関係である
  • 肝硬変のエストロゲン代謝障害による所見:クモ状血管腫、手掌紅斑、女性化乳房
  • その他の肝硬変の徴候:腹水、黄疸、脾腫、食道静脈瘤、羽ばたき振戦
  • 重要用語: スプーン状爪、鉄欠乏性貧血、エストロゲン代謝障害、クモ状血管腫 を正確に理解しておくこと。
比較表
徴候 肝硬変 機序
クモ状血管腫 みられる エストロゲン代謝障害
手掌紅斑 みられる エストロゲン代謝障害
女性化乳房 みられる エストロゲン代謝障害
スプーン状爪 みられない 鉄欠乏性貧血の所見
解説画像
あマ指 第8回(2000) 問題83|肝硬変でみられない徴候はどれか。 解説図
あマ指 第8回(2000) 問題83|肝硬変でみられない徴候はどれか。
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