学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0188

理由で解く 臨床医学各論

Q0188 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第9回(2001) 問題90
問題
肝硬変の症状でないのはどれか。
選択肢
1 静止時振戦
2 脾腫
3 痔核
4 腹水
解答
正解1(静止時振戦)
解説
✓ 1. 誤り
静止時振戦
静止時振戦(安静時振戦)はパーキンソン病に特徴的な症状であり、肝硬変の症状ではない。肝硬変では肝性脳症に伴う羽ばたき振戦(asterixis、flapping tremor)がみられる。これは両手を前方に伸ばした時に手指・手首に不規則な粗大振戦が出現する所見で、静止時振戦とは全く異なる。
✗ 2.
脾腫
✗ 正しい。脾腫は肝硬変の代表的な所見である。門脈圧亢進により脾静脈に血液がうっ滞し、脾臓が腫大する。その結果、脾機能亢進症をきたし、汎血球減少(血小板減少、白血球減少、貧血)が生じる。触診で左季肋部に腫大した脾臓を触知する。
✗ 3.
痔核
✗ 正しい。痔核(痔)は肝硬変で出現する所見である。門脈圧亢進により下直腸静脈叢(側副血行路の一つ)がうっ血し拡張することで生じる。食道静脈瘤と同様に門脈大循環系の側副血行路形成の一つである。
✗ 4.
腹水
✗ 正しい。腹水は非代償性肝硬変の主要な症状である。門脈圧亢進による静水圧上昇と、肝臓でのアルブミン産生低下による膠質浸透圧低下が原因で腹腔内に体液が貯留する。腹部膨満感として自覚され、緊満した腹水は波動を触れる。
ポイント
  • 静止時振戦はパーキンソン病の症状で、肝硬変の羽ばたき振戦とは異なる
  • 肝硬変の門脈圧亢進症状:脾腫、食道静脈瘤、痔核、腹壁静脈怒張、腹水
  • 肝硬変の肝機能低下症状:黄疸、低アルブミン血症、凝固因子低下、肝性脳症
  • 重要用語: 静止時振戦、羽ばたき振戦、門脈圧亢進症、脾腫、腹水 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第9回(2001) 問題90|肝硬変の症状でないのはどれか。 解説図
あマ指 第9回(2001) 問題90|肝硬変の症状でないのはどれか。
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