学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ D. 腸疾患 / Q0161

理由で解く 臨床医学各論

Q0161 消化管疾患

出典:鍼灸 第28回(2020) 問題70
問題
潰瘍性大腸炎の特徴で正しいのはどれか。
選択肢
1 大腸壁の全層に炎症を起こす。
2 痔瘻合併の頻度が高い。
3 直腸から口側へと病変が連続する。
4 回盲部に好発する。
解答
正解3(直腸から口側へと病変が連続する。)
解説
✗ 1. 誤り
大腸壁の全層に炎症を起こす。
大腸壁の全層に炎症を起こすのはクローン病の特徴である。潰瘍性大腸炎の炎症は粘膜・粘膜下層に限局する。全層性炎症は瘻孔形成の原因となるが、潰瘍性大腸炎ではそのような病変は通常みられない。
✗ 2. 誤り
痔瘻合併の頻度が高い。
痔瘻合併の頻度が高いのは潰瘍性大腸炎ではなくクローン病である。腸管の狭窄や瘻孔(とくに痔瘻)をつくることがあるとされている。潰瘍性大腸炎は粘膜限局の炎症のため、痔瘻は一般的ではない。
✓ 3. 正しい
直腸から口側へと病変が連続する。
潰瘍性大腸炎は直腸から口側へと病変が連続して進展するのが特徴である。直腸炎型、左側大腸炎型、全大腸炎型に分類され、いずれも直腸から連続性に広がる。
✗ 4. 誤り
回盲部に好発する。
回盲部に好発するのはクローン病である。主として回腸末端から大腸に好発するとされている。潰瘍性大腸炎は直腸を起点に連続的に口側に広がり、回盲部に限局して好発するものではない。
ポイント
  • 潰瘍性大腸炎とクローン病は炎症性腸疾患として混同しやすいため、鑑別点を正確に整理する。
  • 潰瘍性大腸炎は直腸から口側へ連続的に進展し、直腸炎型・左側大腸炎型・全大腸炎型に分類される。
  • 回盲部に好発するのはクローン病であり、大腸壁の全層性炎症を起こすのもクローン病の特徴である。
  • 重要用語: 潰瘍性大腸炎, 直腸から連続性, 粘膜限局, クローン病, 全層性炎症 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 潰瘍性大腸炎 クローン病
炎症の深さ 粘膜・粘膜下層 全層性
病変の分布 連続性(直腸から口側) 非連続性
好発部位 直腸中心 回腸末端〜大腸
痔瘻 まれ 多い
組織所見 陰窩膿瘍 非乾酪性肉芽腫
解説画像
鍼灸 第28回(2020) 問題70|潰瘍性大腸炎の特徴で正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第28回(2020) 問題70|潰瘍性大腸炎の特徴で正しいのはどれか。
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