学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ D. 腸疾患 / Q0142

理由で解く 臨床医学各論

Q0142 消化管疾患

出典:あマ指 第4回(1996) 問題83
問題
潰瘍性大腸炎の症状として適切でないのはどれか。
選択肢
1 便秘
2 粘血便
3 腹痛
4 下痢
解答
正解1(便秘)
解説
✓ 1. 誤り
便秘
便秘は潰瘍性大腸炎の症状として適切でない。潰瘍性大腸炎では大腸粘膜のびまん性炎症により水分吸収が障害されるため、下痢が主症状となる。「軽い腹痛、下痢を呈するものから、発熱、粘血便・膿性便をきたすものまである」とされており、便秘は挙げられていない。便秘は過敏性腸症候群(便秘型)や大腸癌などでみられる症状である。
✗ 2.
粘血便
✗ 正しい。粘血便は潰瘍性大腸炎の最も特徴的な症状である。大腸粘膜のびらん・潰瘍からの出血と粘液分泌が混じった便であり、「粘血便・膿性便」が症状に分類されている。潰瘍性大腸炎を疑う重要な手がかりとなる。
✗ 3.
腹痛
✗ 正しい。腹痛は潰瘍性大腸炎でみられる症状である。「軽い腹痛」が症状として挙げられる。腸管の炎症による腹痛で、特に左下腹部に多く、排便前に増強し排便後に軽減する傾向がある。
✗ 4.
下痢
✗ 正しい。下痢は潰瘍性大腸炎の主要症状である。大腸粘膜の広範なびまん性炎症により水分吸収が著しく障害され、1日数回から数十回の頻回の下痢を呈する。重症例では血性下痢となり、脱水や電解質異常を伴うことがある。
ポイント
  • 潰瘍性大腸炎の主症状は下痢・粘血便・腹痛であり、便秘はみられない
  • 直腸から口側へ連続的に進展する炎症が特徴的
  • 寛解と増悪を繰り返す慢性の経過をとる
  • 消化管外病変(アフタ性口内炎、ブドウ膜炎、結節性紅斑、関節炎など)を合併することがある
  • 重要用語: 潰瘍性大腸炎、粘血便、下痢、便秘なし、連続性炎症 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 潰瘍性大腸炎 クローン病
好発部位 直腸→連続的に口側へ 回腸末端、回盲部
病変分布 連続性 非連続性(skip lesion)
炎症の深さ 粘膜・粘膜下層 全層性
主症状 粘血便、下痢、腹痛 腹痛、下痢、体重減少
特徴的所見 陰窩膿瘍、炎症性ポリープ 縦走潰瘍、敷石状病変、非乾酪性肉芽腫
解説画像
あマ指 第4回(1996) 問題83|潰瘍性大腸炎の症状として適切でないのはどれか。 解説図
あマ指 第4回(1996) 問題83|潰瘍性大腸炎の症状として適切でないのはどれか。
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