学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0182

理由で解く 臨床医学各論

Q0182 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第4回(1996) 問題82
問題
吐血を起こす疾患はどれか。
選択肢
1 十二指腸憩室炎
2 結腸癌
3 潰瘍性大腸炎
4 食道静脈瘤
解答
正解4(食道静脈瘤)
解説
✗ 1. 誤り
十二指腸憩室炎
十二指腸憩室炎は十二指腸壁の一部が袋状に突出した憩室の炎症である。腹痛や不快感を呈することがあるが、大量出血による吐血は稀である。十二指腸は上部消化管に位置するが、憩室炎による出血は通常軽度である。
✗ 2. 誤り
結腸癌
結腸癌は大腸(結腸)に発生する悪性腫瘍であり、下部消化管の疾患である。腫瘍からの出血は下血(血便、鮮血便または暗赤色便)として現れ、吐血にはならない。貧血や便潜血陽性で発見されることが多い。
✗ 3. 誤り
潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎は大腸(主に直腸から結腸)の粘膜にびらん・潰瘍を形成する原因不明の炎症性腸疾患である。粘血便・血性下痢(下血)を呈するが、下部消化管の疾患であるため吐血はみられない。
✓ 4. 正しい
食道静脈瘤
食道静脈瘤は肝硬変による門脈圧亢進により、門脈系と大循環系をつなぐ側副血行路として食道の粘膜下静脈が拡張・怒張したものである。破裂すると大量の吐血を来す緊急疾患で、肝硬変の主要な死因の一つとなる。食道は上部消化管に位置するため出血は吐血として現れる。
ポイント
  • 吐血と下血の鑑別:吐血は上部消化管(食道・胃・十二指腸)からの出血、下血は下部消化管(空腸以下)からの出血
  • 食道静脈瘤破裂:肝硬変→門脈圧亢進→側副血行路→食道静脈瘤形成→破裂により大量吐血
  • 下部消化管疾患(結腸癌、潰瘍性大腸炎)では下血を呈し吐血は起こさない
  • 食道静脈瘤の治療:内視鏡的硬化療法、内視鏡的結紮術、バソプレシン投与など
  • 重要用語: 食道静脈瘤, 吐血, 門脈圧亢進, 上部消化管出血, 下血との区別 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第4回(1996) 問題82|吐血を起こす疾患はどれか。 解説図
あマ指 第4回(1996) 問題82|吐血を起こす疾患はどれか。
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