学習トップ理由で解く 臨床医学各論第1章 ▸ C. ウイルス感染症 / Q0082

理由で解く 臨床医学各論

Q0082 感染症

出典:あマ指 第9回(2001) 問題79
問題
呼吸器感染症の原因で最も多いウイルスはどれか。
選択肢
1 ヘルペスウイルス
2 アデノウイルス
3 ポリオウイルス
4 エンテロウイルス
解答
正解2(アデノウイルス)
解説
✗ 1. 誤り
ヘルペスウイルス
ヘルペスウイルスは口唇ヘルペス(単純ヘルペスウイルス1型)、性器ヘルペス(2型)、水痘・帯状疱疹(水痘帯状疱疹ウイルス)などの原因となるウイルスで、呼吸器感染症の主要原因ではない。単純ヘルペス脳炎では重篤な神経症状を呈することがある。
✓ 2. 正しい
アデノウイルス
アデノウイルスは上気道炎・咽頭炎・肺炎など呼吸器感染症のもっとも多い原因ウイルスの一つである。特に小児の急性上気道炎や肺炎の原因として重要であり、咽頭結膜熱(プール熱)の原因としても広く知られている。流行性角結膜炎の原因ともなり、飛沫感染・接触感染で伝播する。50以上の血清型があり、型によって引き起こす疾患が異なる。
✗ 3. 誤り
ポリオウイルス
ポリオウイルスはエンテロウイルス属に分類され、経口感染により脊髄前角細胞を破壊し、急性灰白髄炎(小児麻痺)を引き起こす。主として下肢の弛緩性麻痺を呈し、呼吸器感染が主体ではない。
✗ 4. 誤り
エンテロウイルス
エンテロウイルスは腸管で増殖するウイルスの総称で、手足口病(コクサッキーウイルスA)やヘルパンギーナ(コクサッキーウイルスA)の原因となる。ウイルス性髄膜炎(無菌性髄膜炎)の原因としても重要であるが、呼吸器感染症の主要原因ではない。
ポイント
  • アデノウイルスは呼吸器感染症の最も多い原因ウイルスで、咽頭結膜熱(プール熱)の原因としても重要である
  • エンテロウイルスはウイルス性髄膜炎(無菌性髄膜炎)の主要な病因ウイルスである
  • ポリオウイルスは脊髄前角細胞を障害し弛緩性麻痺を呈する
  • 各ウイルスの感染経路と代表的疾患の対応関係を整理しておくことが重要である
  • 重要用語: アデノウイルス, エンテロウイルス, ポリオウイルス, ヘルペスウイルス を正確に理解しておくこと。
比較表
ウイルス 代表的疾患 感染経路
アデノウイルス 咽頭結膜熱、上気道炎、肺炎 飛沫・接触感染
ヘルペスウイルス 口唇ヘルペス、帯状疱疹、脳炎 接触感染・再活性化
ポリオウイルス 急性灰白髄炎(小児麻痺) 経口(糞口)感染
エンテロウイルス 手足口病、無菌性髄膜炎 経口(糞口)感染
解説画像
あマ指 第9回(2001) 問題79|呼吸器感染症の原因で最も多いウイルスはどれか。 解説図
あマ指 第9回(2001) 問題79|呼吸器感染症の原因で最も多いウイルスはどれか。
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