学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 一般 / QP58A043

理由で解く 理学療法士

QP58A043 理学療法治療学

出典:第58回理学療法士国家試験(2023)午前 問43
問題
アキレス腱周囲炎で正しいのはどれか。
選択肢
1 男性に多い。
2 手術療法が第一選択となる。
3 成人よりも小児で多くみられる。
4 Thompsonテストが陽性となる。
5 つま先部を高くした足底板が有効である。
解答
正解1(男性に多い。)
解説

アキレス腱周囲炎は中年男性のランニング等オーバーユースで多い。保存療法が基本で、踵を挙上して腱の張力を減じる。Thompson陽性はアキレス腱断裂の所見。

アキレス腱周囲炎(パラテノン炎)は反復する牽引・摩擦ストレスによる腱周囲組織の炎症で、ランニングやジャンプ動作を行う活動的な中年男性に多い。治療は運動制限・ストレッチ・物理療法など保存療法が第一選択で、手術は難治例に限られる。装具では踵を挙上(ヒールリフト)してアキレス腱にかかる張力を軽減するのが有効で、逆につま先を高くする(足関節背屈方向)と腱が伸張され症状を悪化させる。Thompsonテスト(下腿三頭筋を把握して足関節底屈が起こるか)は陽性=底屈消失でアキレス腱断裂を示す所見であり、周囲炎では陰性である。

✓ 1. 正しい
男性に多い。
正。スポーツ・オーバーユースを背景に活動的な中年男性に多い。
✗ 2. 誤り
手術療法が第一選択となる。
誤。安静・ストレッチ・物理療法など保存療法が第一選択。
✗ 3. 誤り
成人よりも小児で多くみられる。
誤。成人(中高年のスポーツ愛好者)に多い。
✗ 4. 誤り
Thompsonテストが陽性となる。
誤。Thompson陽性(底屈消失)はアキレス腱断裂の所見。周囲炎では陰性。
✗ 5. 誤り
つま先部を高くした足底板が有効である。
誤。つま先を高くすると背屈方向で腱が伸張され悪化。踵を挙上して腱の張力を下げるのが有効。
ポイント
  • 中年男性のオーバーユースに多い
  • 保存療法が第一選択(踵挙上で除圧)
  • Thompson陽性はアキレス腱断裂の所見
比較表
アキレス腱周囲炎と断裂の鑑別
項目周囲炎断裂
Thompsonテスト陰性陽性(底屈消失)
治療保存療法が基本手術または保存
装具踵挙上(ヒールリフト)底屈位固定
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