学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 一般 / QP58A035

理由で解く 理学療法士

QP58A035 理学療法治療学

出典:第58回理学療法士国家試験(2023)午前 問35
問題
脊髄損傷で異所性化骨の好発部位はどれか。
選択肢
1 肩関節
2 肘関節
3 手関節
4 股関節
5 足関節
解答
正解4(股関節)
解説

脊髄損傷の異所性化骨(異所性骨化)は麻痺域の大関節周囲に生じ、股関節が最も好発する。次いで膝関節に多い。

異所性化骨は、本来骨組織のない筋や関節周囲の軟部組織に骨が形成される病態である。脊髄損傷では受傷後およそ1〜4か月に、麻痺レベルより下の大関節周囲に生じやすい。最も多いのは股関節で、次いで膝関節であり、手関節や足関節のような遠位の小関節にはまれである。肩関節・肘関節の異所性化骨は頭部外傷や熱傷の後に問題となることが多く、脊髄損傷での最好発部位ではない。初期には局所の熱感・腫脹・発赤と急激な関節可動域制限がみられ、深部静脈血栓症との鑑別を要する。進行すると関節強直をきたして座位保持や移乗動作を妨げるため、早期発見と過度な他動運動を避けた可動域管理が重要である。したがって好発部位は股関節である。

✗ 1. 誤り
肩関節
頭部外傷や熱傷の後にはみられるが、脊髄損傷における異所性化骨の好発部位ではない
✗ 2. 誤り
肘関節
頭部外傷後などに生じやすい部位で、脊髄損傷での最好発部位とはいえない
✗ 3. 誤り
手関節
異所性化骨は麻痺域の大関節に生じるのが原則で、手関節など遠位の小関節にはまれ
✓ 4. 正しい
股関節
脊髄損傷の異所性化骨が最も多く生じる部位。次いで膝関節に好発する
✗ 5. 誤り
足関節
下肢ではあるが小関節であり、股関節や膝関節に比べて発生ははるかにまれ
ポイント
  • 脊髄損傷の異所性骨化=股関節が最好発
  • 麻痺域の大関節に生じROM制限・強直をきたす
比較表
脊髄損傷における異所性骨化の好発部位
部位頻度
股関節最も多い
膝関節次に多い
肩・肘・手・足関節まれ
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