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理由で解く 理学療法士

QP56P042 理学療法治療学

出典:第56回理学療法士国家試験(2021)午後 問42
問題
膝関節前十字靱帯再建術後3日経過した時点で行う理学療法として適切でないのはどれか。
選択肢
1 ゴムチューブを利用した膝伸展運動
2 膝装具装着下での自動介助運動
3 CPMを用いた関節可動域練習
4 ハーフスクワット
5 アイシング
解答
正解4(ハーフスクワット)
解説

前十字靱帯再建術後3日はまだ移植腱が生着しておらず、荷重を伴う膝屈曲運動は時期尚早。ハーフスクワットだけが早すぎる。

ACL再建術後の早期は、移植腱が骨孔内でまだ生着しておらず、固定材料の強度に頼っている時期である。この時期の理学療法は、疼痛・腫脹の管理、膝蓋骨の可動性維持、伸展可動域の確保、大腿四頭筋の再教育が中心となる。アイシングは炎症と腫脹を抑える目的で術直後から続けるべき介入であり、術後3日でも当然行う。膝装具を装着しての自動介助運動やCPMによる他動的な関節可動域練習は、装具や機器で膝を保護しながら伸展制限・癒着を防げるため、この時期に適している。ゴムチューブを用いた膝伸展運動も、伸展終末域を避けて可動範囲を制限すれば大腿四頭筋の賦活として行える。これに対しハーフスクワットは、立位で下肢に荷重しながら膝を屈曲・伸展させる運動であり、術後3日では荷重量も筋活動も負荷が大きすぎる。術後3日はまだ松葉杖を用いた部分荷重の段階で、スクワット系の閉鎖運動連鎖練習は荷重が全荷重まで進んだ数週後から導入する。したがって適切でないのはハーフスクワットである。

✗ 1. 正しい
ゴムチューブを利用した膝伸展運動
伸展終末域を避け範囲を制限すれば大腿四頭筋の賦活として行え、この時期でも適切
✗ 2. 正しい
膝装具装着下での自動介助運動
装具で膝を保護しながら可動域を保てる。術後早期から行う適切な運動
✗ 3. 正しい
CPMを用いた関節可動域練習
他動で愛護的に動かせ、伸展制限や癒着の予防になり適切
✓ 4. 誤り
ハーフスクワット
荷重位で膝を屈曲させる運動。術後3日では負荷が過大で適切でない
✗ 5. 正しい
アイシング
疼痛・腫脹の管理として術直後から続けるべきで適切
ポイント
  • 術後1日=移植腱保護が最優先
  • 早期は可動域維持・疼痛腫脹管理が中心
  • 荷重を伴うスクワットは超早期には過負荷
比較表
ACL再建術後 超早期(術後1日)の理学療法の可否
介入超早期での可否
アイシング・腫脹管理適切
装具下の自動介助運動適切
CPMによる可動域練習適切
ハーフスクワット(荷重)早期は不適切
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