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理由で解く 理学療法士
残存レベルで到達できる動作は筋支配の連鎖で決まる。横隔膜はC4、プッシュアップに要る上腕三頭筋はC7、上肢機能はT1で完成すると押さえる。
脊髄完全損傷では最下位の機能残存髄節までの筋しか使えないため、その髄節で働く筋から到達可能な動作を導く。自発呼吸の主体である横隔膜は横隔神経(C3〜C5)支配だが、実用的な自発呼吸を保つにはC4以上の残存が必要で、第3頸髄節残存では呼吸筋の力が不足し人工呼吸器管理を要する。プッシュアップ動作には肘を伸展させる上腕三頭筋(C7)が不可欠で、第5頸髄節残存では三角筋・上腕二頭筋までしか働かず成立しない。第1胸髄節で手内在筋を含む上肢機能が完成し、それより下位では体幹の安定性も加わるため、第3胸髄節残存であれば車椅子と自動車の間の移乗が実用的に自立でき、これが正しい組合せである。実用的な歩行の目安は両長下肢装具で第12胸髄節〜第2腰髄節以下、両短下肢装具で第4腰髄節以下とされる。第10胸髄節では骨盤帯・下部体幹の固定が不十分で、長下肢装具を用いても訓練としての治療的歩行にとどまる。第12胸髄節では膝を支える大腿四頭筋(L3〜L4)が働かないため短下肢装具では膝折れを防げず、長下肢装具が必要となる。
| 残存レベル | 獲得される主な能力 |
|---|---|
| C4 | 横隔膜による自発呼吸、電動車椅子 |
| C6 | 手関節背屈(テノデーシス)、自助具で食事 |
| C7 | 上腕三頭筋によりプッシュアップ・移乗 |
| T1 | 手指機能完成、移乗自立 |
| Th12〜L2 | 長下肢装具で実用歩行 |
| L4以下 | 短下肢装具で実用歩行 |
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