学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 一般 / QP55A047

理由で解く 理学療法士

QP55A047 理学療法治療学

出典:第55回理学療法士国家試験(2020)午前 問47
問題
Down症候群の児に対して乳児期に行う理学療法で適切なのはどれか。
選択肢
1 腹筋群の収縮を促す。
2 不随意運動を抑制する。
3 背這いを移動手段とする。
4 緊張性迷路反射を促通する。
5 定頸後すぐに立位姿勢を経験させる。
解答
正解1(腹筋群の収縮を促す。)
解説

Down症候群は筋緊張低下(低緊張)と関節弛緩が特徴。乳児期は抗重力活動を支える体幹・腹筋群の収縮を促し、正常な運動発達を促進するのが適切。

Down症候群では全身の筋緊張低下(hypotonia)と靱帯弛緩により、頸定・寝返り・座位・立位などの運動発達が遅れる。低緊張では体幹の安定性が乏しく抗重力姿勢の保持が困難なため、腹筋群など体幹の筋収縮を促して姿勢保持・抗重力活動の基盤をつくることが乳児期の理学療法として適切である。背這い(背中で移動)は異常な運動パターンで助長すべきでない。緊張性迷路反射などの原始反射は正常発達で統合・抑制されるものを促通するのは不適切。環軸椎不安定などのリスクや発達段階を無視して定頸後すぐ立位を強いるのも不適切である。

✓ 1. 正しい
腹筋群の収縮を促す。
低緊張に対し体幹・抗重力筋の活動を高め発達を促す適切な対応
✗ 2. 誤り
不随意運動を抑制する。
Down症候群の主問題は低緊張であり不随意運動(アテトーゼ等)は主徴ではない
✗ 3. 誤り
背這いを移動手段とする。
異常な移動パターンを固定させるため不適切
✗ 4. 誤り
緊張性迷路反射を促通する。
統合・抑制されるべき原始反射を促通するのは発達に逆行し不適切
✗ 5. 誤り
定頸後すぐに立位姿勢を経験させる。
発達段階を飛ばし環軸椎不安定等のリスクもあり不適切
ポイント
  • Down症候群=筋緊張低下(低緊張)・関節弛緩
  • 乳児期は体幹・腹筋群の抗重力活動を促す
  • 原始反射の促通や段階を飛ばした立位は不適切
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