学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 実地 / QP55A015

理由で解く 理学療法士

QP55A015 理学療法治療学

出典:第55回理学療法士国家試験(2020)午前 問15
問題
75歳の女性。Parkinson病。Hoehn & Yahrの重症度分類ステージIV。歩行時に小刻み歩行、突進現象、すくみ足が出現する。歩行練習として適切なのはどれか。
選択肢
1 速く歩く。
2 広いところで歩く。
3 床に引いた一本線上を歩く。
4 目標地点の手前を注視して歩く。
5 お盆に載せたコップを運びながら歩く。
解答
正解2(広いところで歩く。)
解説

すくみ足は狭い場所・方向転換・二重課題で悪化する。広い空間での歩行はすくみを誘発しにくく安全で、突進現象のリスクも減らせる。

Parkinson病では小刻み歩行・突進現象・すくみ足がみられ、狭い場所や障害物・方向転換・注意を要する二重課題ですくみが増悪する。したがって障害物の少ない広い空間で歩くとすくみが出にくく、転倒リスクを減らせる。速く歩くと突進現象を助長して危険であり、床の一本線『上』を綱渡りのように歩くと支持基底面が狭まりバランスを損なう(すくみ改善に有効なのは進行方向に対して直交する横縞を『またぐ』視覚的手がかりである)。目標地点の手前ではなく遠くの目標を見るほうがよく、コップを運びながらの歩行は二重課題ですくみを悪化させる。よって『広いところで歩く』が最も適切である。

✗ 1. 誤り
速く歩く。
突進現象を助長し転倒の危険が高い
✓ 2. 正しい
広いところで歩く。
狭所で悪化するすくみ足を誘発しにくく安全
✗ 3. 誤り
床に引いた一本線上を歩く。
支持基底面が狭まりバランスを損なう。有効なのは横縞をまたぐ手がかり
✗ 4. 誤り
目標地点の手前を注視して歩く。
足元近くより遠くの目標を見るほうが歩容が安定
✗ 5. 誤り
お盆に載せたコップを運びながら歩く。
二重課題でありすくみ足を悪化させる
ポイント
  • すくみ足は狭所・方向転換・二重課題で悪化
  • 広い空間での歩行が安全
  • 視覚的手がかり(横縞をまたぐ)や聴覚リズムがすくみ改善に有効
比較表
Hoehn & Yahr 重症度分類
ステージ特徴
I一側性の症状のみ
II両側性だが姿勢反射障害なし
III姿勢反射障害あり・日常生活は自立
IV起立・歩行は可能だが介助を要する
V車椅子・臥床、全介助
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