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理由で解く 理学療法士

QP54P034 理学療法治療学

出典:第54回理学療法士国家試験(2019)午後 問34
問題
発育性股関節形成不全で正しいのはどれか。
選択肢
1 開排は制限されない。
2 大腿骨頭の前方脱臼が多い。
3 二次的な変形性股関節症にはなりにくい。
4 7歳以上では外転位保持免荷装具を用いる。
5 乳児期ではリーメンビューゲル装具を用いる。
解答
正解5(乳児期ではリーメンビューゲル装具を用いる。)
解説

発育性股関節形成不全は開排制限と後上方への脱臼が特徴で、乳児期の治療はリーメンビューゲル装具である。

発育性股関節形成不全(DDH、旧称先天性股関節脱臼)は、大腿骨頭が寛骨臼から後上方へ亜脱臼・脱臼する乳児期の疾患である。他覚所見として開排制限、大腿・鼠径部の皮膚溝の非対称、Allis徴候(大腿長の左右差)、クリックサインがみられる。治療の第一選択は生後3〜4か月頃から用いるリーメンビューゲル装具(Pavlikハーネス)で、股関節を屈曲・外転位に保持して自然整復を促す。装具で整復が得られない場合は牽引や徒手整復が行われ、年長児では観血的整復術や骨切り術が選択される。外転位保持免荷装具は主にPerthes病で大腿骨頭を寛骨臼に収めつつ免荷する目的で用いるもので、7歳以上のDDHに一律に用いる装具ではない。遺残した亜脱臼や臼蓋形成不全は将来の二次性変形性股関節症の主要な原因となる。したがって「乳児期ではリーメンビューゲル装具を用いる」が正しい。

✗ 1. 誤り
開排は制限されない。
開排制限はDDHの代表的な他覚所見であり、制限されないは誤りの記述
✗ 2. 誤り
大腿骨頭の前方脱臼が多い。
脱臼方向は後上方が多く、前方脱臼が多いとする記述は誤り
✗ 3. 誤り
二次的な変形性股関節症にはなりにくい。
遺残変形は二次性変形性股関節症の主因で、なりにくいは誤り
✗ 4. 誤り
7歳以上では外転位保持免荷装具を用いる。
外転位保持免荷装具はPerthes病などで用い、年長児DDHは手術が主体
✓ 5. 正しい
乳児期ではリーメンビューゲル装具を用いる。
乳児期はリーメンビューゲル装具で屈曲外転位に保持し整復を図る
ポイント
  • DDH=開排制限・後上方脱臼・皮膚溝非対称
  • 乳児期第一選択=リーメンビューゲル装具(屈曲外転位保持)
  • 遺残変形は二次性変形性股関節症の原因
比較表
発育性股関節形成不全の要点
項目内容
脱臼方向後上方
主な所見開排制限・皮膚溝非対称・Allisサイン・クリックサイン
乳児期治療リーメンビューゲル装具
予後リスク二次性変形性股関節症
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