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理由で解く 理学療法士

QP54P011 理学療法評価学

出典:第54回理学療法士国家試験(2019)午後 問11
問題
頸髄損傷者の起き上がり動作を図に示す。
Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類における機能残存レベルはどれか。
図
選択肢
1 C5A
2 C5B
3 C6A
4 C6BⅡ
5 C7A
解答
正解4(C6BⅡ)
解説

図の起き上がり動作は手関節背屈(tenodesis)を利用しており、円回内筋まで機能するC6BⅡが機能残存レベルとなる。

Zancolli分類は頸髄損傷者の上肢を「最も遠位で機能する筋(key muscle)」で細分類する。C6では長橈側手根伸筋(ECRL)による手関節背屈が可能となり、この背屈を用いた腱固定作用(tenodesis)で軽い把持や体を支える動作が可能になる。C6Bはさらに細分され、C6BIは短橈側手根伸筋(ECRB)・円回内筋が働かないもの、C6BⅡはECRBと円回内筋が機能するもの、C6BⅡIは上腕三頭筋・橈側手根屈筋も加わるものである。図の患者は手関節背屈を支持に用いて起き上がっており、前腕回内(円回内筋)を伴う動作が可能なことからC6BⅡと判断される。次問で機能筋が円回内筋であることと整合する。

✗ 1. 誤り
C5A
肘屈曲(上腕二頭筋)が主体で腕橈骨筋も弱く、手関節背屈は不能
✗ 2. 誤り
C5B
腕橈骨筋が機能するが手関節背屈は不能で、tenodesisは使えない
✗ 3. 誤り
C6A
ECRLが弱く手関節背屈が重力に抗して十分できないレベル
✓ 4. 正しい
C6BⅡ
手関節背屈が確実で、ECRB・円回内筋が機能する。前腕回内を伴う起き上がりに合致
✗ 5. 誤り
C7A
上腕三頭筋が機能し肘伸展・プッシュアップが可能となるレベルで、本図より高位機能
ポイント
  • C6でECRLによる手関節背屈が可能→tenodesis利用
  • C6BIIは円回内筋・ECRBが機能
  • C7で上腕三頭筋が働きプッシュアップ移乗が可能
比較表
Zancolli分類の主なkey muscleと機能
レベルkey muscle/機能
C5A/B上腕二頭筋・腕橈骨筋(肘屈曲)
C6AECRL弱く手関節背屈不十分
C6BIECRLで手関節背屈可、ECRB・円回内筋なし
C6BIIECRB・円回内筋が機能(前腕回内可)
C7上腕三頭筋機能(肘伸展・プッシュアップ)
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