学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 一般 / QP54A044

理由で解く 理学療法士

QP54A044 理学療法治療学

出典:第54回理学療法士国家試験(2019)午前 問44
問題
小児で Volkmann 拘縮を起こしやすいのはどれか。
選択肢
1 上腕骨顆上骨折
2 上腕骨外顆骨折
3 上腕骨近位部骨折
4 上腕骨骨幹部骨折
5 上腕骨内側上顆骨折
解答
正解1(上腕骨顆上骨折)
解説

Volkmann拘縮は前腕の阻血性拘縮で、上腕骨顆上骨折による上腕動脈損傷・前腕コンパートメント症候群が代表的原因。

Volkmann拘縮は前腕屈筋群の阻血性壊死による不可逆的な屈曲拘縮である。小児の上腕骨顆上骨折(伸展型)では、骨折端が前方に転位して上腕動脈を圧迫・損傷し、前腕のコンパートメント内圧上昇(コンパートメント症候群)を招きやすい。放置すると筋・神経の阻血が進行し、手指・手関節の屈曲拘縮と正中神経麻痺を残す。徴候は5P(疼痛increasing pain・蒼白・脈拍消失・感覚異常・麻痺)で、早期の減張切開が必要。上腕骨顆上骨折は小児肘周辺骨折の最多であり、神経血管合併症の観点から最も重要である。

✓ 1. 正しい
上腕骨顆上骨折
骨折端が上腕動脈を損傷し前腕阻血→Volkmann拘縮の代表的原因
✗ 2. 誤り
上腕骨外顆骨折
関節内骨折で偽関節・遅発性尺骨神経麻痺のリスクはあるが阻血性拘縮は典型でない
✗ 3. 誤り
上腕骨近位部骨折
肩付近で前腕の血流障害を来しにくい
✗ 4. 誤り
上腕骨骨幹部骨折
橈骨神経麻痺の合併が多いが前腕阻血は典型でない
✗ 5. 誤り
上腕骨内側上顆骨折
尺骨神経障害のリスクはあるが阻血性拘縮の主因ではない
ポイント
  • Volkmann拘縮=前腕の阻血性拘縮
  • 原因は上腕骨顆上骨折(伸展型)による上腕動脈損傷
  • コンパートメント症候群の5Pに注意、早期減張切開
比較表
小児上腕骨骨折と合併しやすい神経血管障害
骨折部位主な合併症
顆上骨折上腕動脈損傷→Volkmann拘縮、正中神経麻痺
外顆骨折偽関節、遅発性尺骨神経麻痺、内反肘
内側上顆骨折尺骨神経障害
骨幹部骨折橈骨神経麻痺
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 理学療法士
App Store入手