学習トップ理由で解く 理学療法士第11章 ▸ 実地 / QP54A010

理由で解く 理学療法士

QP54A010 理学療法評価学

出典:第54回理学療法士国家試験(2019)午前 問10
問題
65歳の男性。視床出血による左片麻痺。救急搬送され保存的治療が行われた。発症後3日より脳卒中ケアユニットでの理学療法を開始。このとき覚醒しておらず、大きな声で呼びかけたが開眼しなかったため胸骨部に痛み刺激を加えたところ、刺激を加えている手を払いのけようとする動きがみられた。この患者のJCS〈Japan Coma Scale〉での意識障害の評価で正しいのはどれか。
選択肢
1 Ⅱ-10
2 Ⅱ-20
3 Ⅱ-30
4 Ⅲ-100
5 Ⅲ-200
解答
正解4(IⅡ-100)
解説

『刺激しても覚醒しない』はJCS III桁。痛み刺激に対して払いのける(払いのけ動作がある)のはIⅡ-100に相当する。

JCSは覚醒の程度で3桁に大別する。I桁は刺激しなくても覚醒、II桁は刺激すると覚醒(呼びかけや痛み刺激で開眼)、III桁は刺激しても覚醒しない。本例は大声の呼びかけでも開眼せず、痛み刺激でも覚醒しないためIII桁である。III桁は反応の程度で細分され、痛み刺激に対して払いのける(局在性の逃避)動作があればIⅡ-100、痛み刺激で手足を少し動かす・顔をしかめる程度ならIⅡ-200、まったく反応しなければIⅡ-300となる。本例は『刺激を加えている手を払いのけようとする』ため正答は4『IⅡ-100』。なおJCSの評価は離床・運動負荷の安全管理やリスク判断の基礎となる。

✗ 1. 誤り
Ⅱ-10
呼びかけで容易に開眼する(II桁)状態で、本例は開眼しないため誤
✗ 2. 誤り
Ⅱ-20
大きな声や体を揺さぶると開眼する(II桁)で、本例は該当しない
✗ 3. 誤り
Ⅱ-30
痛み刺激と呼びかけを繰り返すとかろうじて開眼する(II桁)で該当しない
✓ 4. 正しい
Ⅲ-100
刺激しても覚醒せず、痛み刺激に払いのけ動作あり
✗ 5. 誤り
Ⅲ-200
痛み刺激で少し手足を動かす・顔をしかめる程度で、払いのけより反応が乏しい
ポイント
  • III桁=刺激しても覚醒しない
  • 痛み刺激に払いのける=III-100
  • III-200は手足を少し動かす程度、III-300は無反応
比較表
JCS III桁(刺激しても覚醒しない)の細分
点数反応
III-100痛み刺激に払いのける動作
III-200痛み刺激で少し手足を動かす・顔をしかめる
III-300痛み刺激にまったく反応しない
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