学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 実地 / QP52P019

理由で解く 理学療法士

QP52P019 理学療法治療学

出典:第52回理学療法士国家試験(2017)午後 問19
問題
42歳の男性。Guillain-Barré症候群。発症後3日目。四肢体幹の重度な麻痺と呼吸筋麻痺のため人工呼吸器管理の状態である。この時期に行う理学療法で適切なのはどれか。
選択肢
1 体位排痰
2 痙縮の抑制
3 体幹の漸増抵抗運動
4 上下肢の高負荷の筋力増強運動
5 上下肢の過伸張を伴うストレッチ
解答
正解1(体位排痰)
解説

呼吸筋麻痺・人工呼吸器管理の急性期は、排痰など呼吸理学療法と二次的合併症予防が中心。過負荷や過伸張は禁忌。

Guillain-Barré症候群は末梢神経の急性脱髄で、発症数日の急性期に呼吸筋麻痺を来し人工呼吸器管理となっている重症例である。この時期は排痰不全による無気肺・肺炎の予防が最優先で、体位排痰(体位ドレナージ)など呼吸理学療法が適切である。急性期の脱髄した神経・筋に高負荷の筋力増強や漸増抵抗運動を行うと過用性筋力低下(overwork weakness)を招く恐れがあり避ける。感覚障害を伴う四肢への過伸張ストレッチも神経・軟部組織損傷の危険があり不適切。弛緩性麻痺であり痙縮は主問題ではない。

✓ 1. 正しい
体位排痰
呼吸筋麻痺による排痰不全に対し無気肺・肺炎を予防、急性期に適切
✗ 2. 誤り
痙縮の抑制
GBSは弛緩性麻痺で痙縮は主体でなく対象とならない
✗ 3. 誤り
体幹の漸増抵抗運動
急性期の高負荷は過用性筋力低下を招き禁忌
✗ 4. 誤り
上下肢の高負荷の筋力増強運動
同様に過用性筋力低下の危険があり不適
✗ 5. 誤り
上下肢の過伸張を伴うストレッチ
感覚障害下の過伸張は神経・軟部組織損傷の危険
ポイント
  • GBS急性期・呼吸筋麻痺→呼吸理学療法(体位排痰)が最優先
  • 急性期の高負荷運動は過用性筋力低下(overwork weakness)を招き禁忌
  • 弛緩性麻痺のため痙縮抑制は対象外
比較表
GBSの病期別理学療法
時期重点
急性期(進行期)呼吸理学療法・排痰、良肢位保持、関節可動域維持(愛護的)
回復期過負荷を避けた漸増的筋力増強・ADL練習
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