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理由で解く 看護師国試

Q110P043 成人看護学

出典:第110回看護師国家試験(2021)午後 問43
問題
現在の日本の終末期医療において、患者の将来の自己決定能力の低下に備えて、患者・家族と医療者が今後の治療・療養についての気がかりや価値観を定期的に話し合って共有し、患者の意向に沿った医療を提供することが望ましいとされている。この内容を示すのはどれか。
選択肢
1 グリーフケア
2 代理意思決定の支援
3 アドバンス・ケア・プランニング
4 アドバンスディレクティブ〈事前指示〉の支援
解答
正解3(アドバンス・ケア・プランニング)
解説

将来の意思決定能力低下に備え、患者・家族と医療者が価値観や意向を繰り返し話し合い共有していく継続的なプロセスがアドバンス・ケア・プランニング〈ACP〉である。

アドバンス・ケア・プランニング(ACP、人生会議)は、患者が将来自らの意思を伝えられなくなる場合に備えて、本人・家族・医療者が今後の治療・療養やケアの目標・価値観について繰り返し話し合い、共有していく継続的なプロセスである。設問の「定期的に話し合って共有し、意向に沿った医療を提供する」という記述はACPそのものを指す。事前指示(アドバンスディレクティブ)は意向を文書化した結果物、代理意思決定支援は本人が決められない場面での支援、グリーフケアは死別後の遺族支援である。

✗ 1. 誤り
グリーフケア
死別に伴う悲嘆を抱える遺族などへの支援であり、将来に備えた話し合いではない
✗ 2. 誤り
代理意思決定の支援
本人が意思決定できない場面で代理人の意思決定を支える営みで、繰り返し話し合い共有するプロセス全体を指すものではない
✓ 3. 正しい
アドバンス・ケア・プランニング
将来に備え患者・家族・医療者が価値観や意向を繰り返し話し合い共有する継続的プロセスで、設問に合致する
✗ 4. 誤り
アドバンスディレクティブ〈事前指示〉の支援
アドバンスディレクティブ〈事前指示〉の支援:意向を事前に文書化する「事前指示」に関する支援で、話し合いのプロセスそのものではなくその成果物にあたる
ポイント
  • ACP=将来に備え価値観・意向を繰り返し話し合い共有する継続的プロセス
  • 事前指示(アドバンスディレクティブ)は意向を文書化した成果物
  • グリーフケアは死別後の遺族支援
比較表
終末期の意思決定に関わる用語
用語意味
アドバンス・ケア・プランニング将来に備えた価値観・意向の継続的な話し合いと共有
アドバンスディレクティブ(事前指示)治療の希望などを事前に文書化したもの
代理意思決定支援本人が決定できない際の代理決定の支援
グリーフケア死別後の遺族の悲嘆への支援
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