学習トップ理由で解く 看護師国試第5章 ▸ 一般 / Q110A042

理由で解く 看護師国試

Q110A042 成人看護学

出典:第110回看護師国家試験(2021)午前 問42
問題
Aさん(50歳、男性)は肝硬変と診断され、腹水貯留と黄疸がみられる。Aさんに指導する食事内容で適切なのはどれか。
選択肢
1 塩分の少ない食事
2 脂肪分の多い食事
3 蛋白質の多い食事
4 食物繊維の少ない食事
解答
正解1(塩分の少ない食事)
解説

腹水を伴う肝硬変では、体内の水・ナトリウム貯留を抑えるために塩分を制限した食事が適切である。

肝硬変では門脈圧亢進と低アルブミン血症により腹水が生じやすく、ナトリウム(塩分)摂取が多いと水分貯留が進み腹水が増悪する。そのため塩分制限(減塩食)が指導の基本であり選択肢1が適切である。また非代償期でアンモニアが高く肝性脳症のリスクがある場合は蛋白質を制限する。便秘はアンモニア吸収を高め肝性脳症を助長するため、食物繊維はむしろ十分に摂り排便を整えることが望ましい。

✓ 1. 正しい
塩分の少ない食事
ナトリウム・水分貯留を抑え腹水の増悪を防ぐため適切
✗ 2. 誤り
脂肪分の多い食事
肝機能低下時に脂肪の消化・代謝に負担がかかり、推奨されない
✗ 3. 誤り
蛋白質の多い食事
非代償期で肝性脳症のリスクがある場合はアンモニア産生を増やすため蛋白質は制限する。過剰摂取は不適切
✗ 4. 誤り
食物繊維の少ない食事
便秘は腸内でのアンモニア吸収を高め肝性脳症を助長するため、食物繊維は十分に摂り排便を促す方が望ましい
ポイント
  • 腹水のある肝硬変 → 塩分(ナトリウム)制限
  • 肝性脳症リスク → 蛋白質制限
  • 便秘予防のため食物繊維は確保しアンモニア吸収を抑える
比較表
肝硬変(腹水・肝性脳症)の食事指導
項目指導内容理由
塩分制限(減塩)水・ナトリウム貯留による腹水増悪を防ぐ
蛋白質脳症リスク時は制限アンモニア産生の抑制
食物繊維・排便十分に確保便秘によるアンモニア吸収を防ぐ
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