学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ P. 頭頸部の筋 / Q1059

理由で解く 解剖学

Q1059 運動器系

出典:あマ指 第9回(2001) 問題36
問題
下顎骨の外側にあるのはどれか。
選択肢
1 外側翼突筋
2 顎動脈
3 顔面動脈
4 舌下神経
解答
正解3(顔面動脈)
解説
✗ 1. 誤り
外側翼突筋
外側翼突筋は蝶形骨翼状突起外側板から起こり下顎頸と関節円板に停止する咀嚼筋で、下顎骨の「内側」(側頭下窩)に位置する。内側翼突筋とともに下顎枝の内側面に接する筋であり、下顎骨の外側ではない。
✗ 2. 誤り
顎動脈
顎動脈は外頸動脈の終枝で、下顎頸のすぐ内側から分岐し側頭下窩(下顎枝の内側)を通って翼口蓋窩に入る。下顎骨の内側を走り、咀嚼筋・歯・上顎・硬膜などを栄養する。
✓ 3. 正しい
顔面動脈
顔面動脈は外頸動脈の前方の枝で、顎下腺の上縁で皮下に現れ、下顎骨の下縁(咬筋の前縁)を横切って顔面に入る。咬筋前縁で下顎骨を「外側」から乗り越える形をとり、この位置は下顎骨の外側面を走る代表的な動脈である。顔面動脈はさらに口角・鼻翼の外側を上行し内眼角動脈として終わり、顔面表層の主な血流を担う。咬筋前縁で下顎骨体を越える点は体表からも触知可能で、顔面出血時の圧迫止血点となる。選択肢の中で唯一、下顎骨の外側面に接する構造である。
✗ 4. 誤り
舌下神経
舌下神経(第XII脳神経)は舌下神経管を出た後、顎二腹筋後腹・茎突舌骨筋の内側を通り、舌骨舌筋の外側で枝分かれして舌筋群に分布する。下顎骨の内側を通って舌に入るため、下顎骨外側にはない。
ポイント
  • 顔面動脈は咬筋前縁で下顎骨下縁を乗り越え、下顎骨の外側面を通って顔面に上行する。
  • 覚え方のコツ: 「下顎骨外側=咬筋+顔面動脈」、「下顎骨内側=内側・外側翼突筋+顎動脈+舌下神経」と左右(外内)で整理。
  • 関連知識: 顔面動脈は外頸動脈の枝で、オトガイ下動脈・下唇動脈・上唇動脈・鼻翼動脈などを経て内眼角動脈で終わる。拍動は咬筋前縁で触知可能。
  • よくある間違い: 顎動脈と顔面動脈を名称から混同(顎動脈は内側、顔面動脈は外側面)/外側翼突筋を「外側」の字から下顎外側にあると誤認。
  • 臨床応用: 顔面動脈は顔面の出血時に咬筋前縁で圧迫止血できる。顔面麻痺の拍動触診や頸部・顔面手術時の解剖学的指標となる。
比較表
構造 下顎骨との位置関係
外側翼突筋 内側(側頭下窩)
内側翼突筋 内側(翼突窩)
顎動脈 内側(側頭下窩→翼口蓋窩)
顔面動脈 外側(咬筋前縁で下顎下縁を越える)
咬筋 外側(下顎枝外面に付着)
舌下神経 内側(舌筋へ)
解説画像
あマ指 第9回(2001) 問題36|下顎骨の外側にあるのはどれか。 解説図
あマ指 第9回(2001) 問題36|下顎骨の外側にあるのはどれか。
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