学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ O. 下肢の局所解剖・脈管・神経 / Q1043

理由で解く 解剖学

Q1043 運動器系

出典:あマ指 第22回(2014) 問題28
問題
動脈とその分布先との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 閉鎖動脈 ――― 大腰筋
2 上殿動脈 ――― 中殿筋
3 下殿動脈 ――― 小殿筋
4 大腿動脈 ――― 大殿筋
解答
正解2(上殿動脈 ――― 中殿筋)
解説
✗ 1. 誤り
閉鎖動脈 ――― 大腰筋
閉鎖動脈は内腸骨動脈の枝で、閉鎖管を通って大腿内側に至り、内転筋群・外閉鎖筋・股関節(大腿骨頭靱帯経由で大腿骨頭)に分布する。大腰筋を養うのは腸腰動脈・大腿動脈の枝であり、閉鎖動脈ではない。
✓ 2. 正しい
上殿動脈 ――― 中殿筋
上殿動脈は内腸骨動脈の枝で、梨状筋上孔を通って寛骨後面に出て、3つの外寛骨筋(中殿筋・小殿筋・大腿筋膜張筋)を栄養する。上殿神経と並走し、同じ3筋を支配神経・栄養動脈ともにカバーする。中殿筋はこの上殿動脈から血流を受ける代表筋であり、選択肢の中で唯一正しい組合せとなる。
✗ 3. 誤り
下殿動脈 ――― 小殿筋
下殿動脈は梨状筋下孔を通って大殿筋を主に養う。小殿筋は上殿動脈・上殿神経の支配下にあり、下殿動脈ではない。
✗ 4. 誤り
大腿動脈 ――― 大殿筋
大腿動脈は血管裂孔を通って大腿三角に出て、大腿深動脈・大腿回旋動脈を介して大腿の筋を養う。大殿筋は下殿動脈(および上殿動脈の一部)によって栄養される。
ポイント
  • 上殿動脈・上殿神経は梨状筋上孔を通り、中殿筋・小殿筋・大腿筋膜張筋を栄養・支配する。
  • 覚え方のコツ: 「上殿=中殿筋・小殿筋・大腿筋膜張筋、下殿=大殿筋」と神経支配と動脈分布をセットで記憶。
  • 関連知識: 梨状筋上孔を通るのは上殿神経・動静脈のみ。梨状筋下孔は下殿神経・動静脈、坐骨神経、陰部神経、内陰部動静脈、後大腿皮神経の通路。
  • よくある間違い: 大殿筋の栄養動脈を上殿動脈と誤認する(主に下殿動脈)/閉鎖動脈の分布域を拡大解釈する。
  • 臨床応用: 殿部の筋肉内注射は上殿動脈・神経損傷を避けるため、中殿筋の前上部(外側上四分円)に行うクラークの点が標準部位となる。
比較表
動脈 通路 分布
上殿動脈 梨状筋上孔 中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋
下殿動脈 梨状筋下孔 大殿筋
閉鎖動脈 閉鎖管 内転筋群、外閉鎖筋、大腿骨頭
大腿動脈 血管裂孔 大腿深動脈を介し大腿伸筋・内転筋群
解説画像
あマ指 第22回(2014) 問題28|動脈とその分布先との組合せで正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第22回(2014) 問題28|動脈とその分布先との組合せで正しいのはどれか。
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