学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ O. 下肢の局所解剖・脈管・神経 / Q1044

理由で解く 解剖学

Q1044 運動器系

出典:あマ指 第23回(2015) 問題19
問題
大腿三角の一辺を形成する筋はどれか。
選択肢
1 恥骨筋
2 長内転筋
3 大内転筋
4 内側広筋
解答
正解2(長内転筋)
解説
✗ 1. 誤り
恥骨筋
恥骨筋は腸腰筋とともに大腿三角の「床」を形成する筋であり、三角の辺(境界)ではない。三角の底に位置する筋としての役割である。
✓ 2. 正しい
長内転筋
大腿三角(スカルパ三角)は上辺=鼠径靱帯、外側辺=縫工筋、内側辺=長内転筋の3辺で囲まれる領域である。床は腸腰筋と恥骨筋が作り、その中を内側から大腿静脈・大腿動脈・大腿神経(順にVAN)が通過する。長内転筋は恥骨体前面から起こり大腿骨粗線内側唇に停止する内転筋群で、閉鎖神経支配下に股関節を内転・屈曲させる。
✗ 3. 誤り
大内転筋
大内転筋は長内転筋よりも深層・後方にある大きな内転筋で、大腿三角の辺を形成しない。三角の下端から続く内転筋管は大内転筋と内側広筋の間にできる。
✗ 4. 誤り
内側広筋
内側広筋は大腿四頭筋の一部で、大腿三角の外側下方に位置するが、三角の辺を形成する筋ではない。内転筋管の外側壁を形成する。
ポイント
  • 大腿三角(スカルパ三角)は鼠径靱帯(上)、縫工筋(外側)、長内転筋(内側)で囲まれる。床は腸腰筋と恥骨筋。
  • 覚え方のコツ: 内側から大腿静脈・動脈・神経が「V→A→N」の順で並ぶ(内→外)。伏在裂孔は大伏在静脈の通路。
  • 関連知識: 大腿三角の下端(頂点)から内転筋管が始まり、大腿動静脈と伏在神経が内転筋腱裂孔を経て膝窩に至る。
  • よくある間違い: 恥骨筋を辺と誤認する(恥骨筋は床)/長内転筋と大内転筋を取り違える。
  • 臨床応用: 大腿三角は大腿動脈触知・動脈穿刺(カテーテル挿入)・鼠径リンパ節触診の重要部位である。大腿ヘルニアはここから脱出する。
比較表
境界 構成
上辺 鼠径靱帯
外側辺 縫工筋
内側辺 長内転筋
腸腰筋、恥骨筋
内容 大腿静脈(内)→大腿動脈→大腿神経(外)、鼠径リンパ節
解説画像
あマ指 第23回(2015) 問題19|大腿三角の一辺を形成する筋はどれか。 解説図
あマ指 第23回(2015) 問題19|大腿三角の一辺を形成する筋はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手