学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ H. 体幹の筋 / Q0883

理由で解く 解剖学

Q0883 運動器系

出典:あマ指 第14回(2006) 問題20
問題
上腕骨小結節稜に付着するのはどれか。
選択肢
1 広背筋
2 僧帽筋
3 肩甲挙筋
4 小菱形筋
解答
正解1(広背筋)
解説
✓ 1. 正しい
広背筋
広背筋は下位胸椎・腰椎・仙骨の棘突起、腸骨稜、下位肋骨、肩甲骨下角から起こり、上腕骨「小結節稜」に停止する。大円筋も同じく小結節稜に停止するため、この2筋は上腕の内転・内旋・伸展で共働する。上腕骨の結節間溝の内側唇である小結節稜には広背筋・大円筋・大胸筋(大胸筋は大結節稜だが一部関与)ではなく、広背筋と大円筋の2筋が付着する点が要点である(大胸筋は大結節稜に停止)。広背筋は胸背神経(C6〜8)支配で、肩関節の内転・内旋・伸展(上肢を後下方に引く動作)を担う。
✗ 2. 誤り
僧帽筋
僧帽筋は肩甲棘・肩峰・鎖骨外側1/3に停止し、上腕骨には付着しない。肩甲骨と鎖骨に停止する代表的な浅背筋。
✗ 3. 誤り
肩甲挙筋
肩甲挙筋は頸椎横突起から起こり肩甲骨上角・肩甲骨内側縁上部に停止する。停止は肩甲骨であり上腕骨には関与しない。
✗ 4. 誤り
小菱形筋
小菱形筋は第6・7頸椎棘突起から起こり、肩甲骨内側縁(肩甲棘の高さ)に停止する。停止は肩甲骨内側縁で上腕骨ではない。
ポイント
  • 上腕骨小結節稜に停止するのは「広背筋」と「大円筋」の2筋。大胸筋は「大結節稜」に停止するため区別する。
  • 覚え方のコツ: 「小(結節稜)は広・大(小結節稜=広背+大円)、大(結節稜)は大胸」。「大胸筋→大結節稜」でセット記憶。
  • 関連知識: 上腕骨近位部の付着:大結節=棘上筋・棘下筋・小円筋(ローテーターカフ外旋系)、小結節=肩甲下筋。大結節稜=大胸筋、小結節稜=広背筋・大円筋。
  • よくある間違い: 大胸筋の停止を小結節稜と誤る/小結節(内旋腱板=肩甲下筋)と小結節稜(広背・大円)を混同。
  • 臨床応用: 広背筋・大円筋・大胸筋は肩関節の内転・内旋筋群で、野球のピッチングやテニスのサーブなどの肩の「引き込み動作」を担う。広背筋皮弁は乳癌術後の乳房再建に使用。
比較表
上腕骨近位部付着 停止・付着する筋
大結節(上・中・下) 棘上筋・棘下筋・小円筋
小結節 肩甲下筋
大結節稜 大胸筋
小結節稜 広背筋・大円筋
結節間溝 上腕二頭筋長頭腱(通過)
解説画像
あマ指 第14回(2006) 問題20|上腕骨小結節稜に付着するのはどれか。 解説図
あマ指 第14回(2006) 問題20|上腕骨小結節稜に付着するのはどれか。
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