学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ H. 体幹の筋 / Q0877

理由で解く 解剖学

Q0877 運動器系

出典:鍼灸 第9回(2001) 問題28
問題
脊柱起立筋でないのはどれか。
選択肢
1 多裂筋
2 最長筋
3 腸肋筋
4 棘筋
解答
正解1(多裂筋)
解説
✓ 1. 誤り
多裂筋
多裂筋は深背筋第2層の横突棘筋に属する筋で、脊柱起立筋には含まれない。横突棘筋は横突起から起こり上位の棘突起に終わる筋群の総称で、半棘筋・多裂筋・回旋筋の3筋からなり、脊柱の回旋とわずかな伸展を行う。一方、脊柱起立筋は外側から腸肋筋・最長筋・棘筋の3筋で構成され、脊柱を直立させる最大の背筋群である。両者とも脊髄神経後枝支配で固有背筋に属するが、由来と機能が異なるため区別される。
✗ 2.
最長筋
✗ 正しい。 最長筋は脊柱起立筋の中間部を構成する筋で、肋骨と棘突起に停止する。頭最長筋・頸最長筋・胸最長筋に区別される。
✗ 3.
腸肋筋
✗ 正しい。 腸肋筋は脊柱起立筋の最も外側に位置する筋で、仙骨・腸骨稜から起こり肋骨に終わる。腰腸肋筋・胸腸肋筋・頸腸肋筋の3部に分けられる。
✗ 4.
棘筋
✗ 正しい。 棘筋は脊柱起立筋の最も内側に位置する筋で、下位の棘突起から起こり上位の棘突起に終わる。胸棘筋・頸棘筋・頭棘筋に区別される。
ポイント
  • 脊柱起立筋は外側から腸肋筋・最長筋・棘筋の3筋で構成され、仙骨・腸骨稜から起こり脊柱を直立させる。
  • 覚え方のコツ: 脊柱起立筋は「外→内:腸・最・棘(ちょう・さい・きょく)」の3筋。多裂筋は横突棘筋で別グループ。
  • 関連知識: 固有背筋は深背筋第2層で、脊柱起立筋(3筋)と横突棘筋(半棘筋・多裂筋・回旋筋)に大別される。すべて脊髄神経後枝支配で、体幹の伸展・側屈・回旋を担う。
  • よくある間違い: 多裂筋・半棘筋を脊柱起立筋に含めてしまう。多裂筋は横突棘筋であり、起立筋の外側→内側配列(腸・最・棘)に含まれない。
  • 臨床応用: 脊柱起立筋は腰痛の主要筋で、持続的収縮による筋緊張性腰痛の原因となる。鍼灸では膀胱経の背部兪穴(胃兪・腎兪・大腸兪など)が脊柱起立筋上に位置し、腰痛・内臓症状の治療点となる。多裂筋は腰椎分節安定化に重要で、腰椎椎間板ヘルニアで萎縮しやすい。
比較表
固有背筋(深背筋第2層)の分類 構成筋 作用
板状筋(頭板状筋・頸板状筋) 後頭骨・頸椎に停止 頭頸部の伸展・側屈・回旋
脊柱起立筋(外→内) 腸肋筋・最長筋・棘筋 脊柱の伸展・側屈
横突棘筋(浅→深) 半棘筋・多裂筋・回旋筋 脊柱の伸展・回旋
解説画像
鍼灸 第9回(2001) 問題28|脊柱起立筋でないのはどれか。 解説図
鍼灸 第9回(2001) 問題28|脊柱起立筋でないのはどれか。
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