学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ J. 上肢の筋 / Q0929

理由で解く 解剖学

Q0929 運動器系

出典:鍼灸 第9回(2001) 問題29
問題
上腕骨外側上顆に起始するのはどれか。
選択肢
1 円回内筋
2 尺側手根伸筋
3 長母指伸筋
4 腕橈骨筋
解答
正解2(尺側手根伸筋)
解説
✗ 1. 誤り
円回内筋
円回内筋は上腕骨「内側上顆(上腕頭)」と尺骨鉤状突起から起こり、橈骨中央外側面に停止する。前腕浅層屈筋群の一員で、外側上顆ではなく内側上顆起始。
✓ 2. 正しい
尺側手根伸筋
尺側手根伸筋は上腕骨「外側上顆」と尺骨後面から起こり、第5中手骨底に停止する前腕浅層伸筋で最も内側に位置する。手関節の伸展(背屈)と内転(尺屈)に働き、尺側手根屈筋とともに手関節を尺屈させる。橈骨神経支配。外側上顆起始の伸筋群の一つ。
✗ 3. 誤り
長母指伸筋
長母指伸筋は「尺骨後面」と前腕骨間膜から起こり母指末節骨底に停止する前腕深層伸筋である。外側上顆ではなく尺骨が起始部。母指IP関節の伸展に作用、橈骨神経深枝支配。
✗ 4. 誤り
腕橈骨筋
腕橈骨筋は上腕骨下部「外側縁」(外側上顆より近位)から起こり、橈骨茎状突起に停止する。厳密には外側上顆そのものではなく、その上方からの起始。伸筋群に属すが肘関節屈曲に作用する例外的な筋。
ポイント
  • 外側上顆起始の筋は前腕浅層伸筋群+回外筋+肘筋。尺側手根伸筋もその一つ。腕橈骨筋と長橈側手根伸筋は外側上顆「より上」の外側縁起始。
  • 覚え方のコツ: 「外側上顆の5筋(浅層)=短橈側手根伸・総指伸・小指伸・尺側手根伸・肘筋」+回外筋。腕橈骨筋と長橈側手根伸筋は外側縁(=外側上顆より上)と区別する。
  • 関連知識: 外側上顆は体表からも触れる骨性隆起で、伸筋腱の共通起始腱(伸筋総腱)が付着する。テニス肘はここの炎症・腱症による疼痛症候群。
  • よくある間違い: 腕橈骨筋を外側上顆起始と誤る(外側縁起始)/長母指伸筋を外側上顆起始と誤る(尺骨後面)/円回内筋の位置(内 vs 外側)を取り違える。
  • 臨床応用: テニス肘(上腕骨外側上顆炎)は手関節伸筋・回外筋の使いすぎによる付着部炎で、外側上顆に圧痛・握力低下を生じる。尺側手根伸筋もこの一員として関与。
比較表
起始部 起始する筋
外側上顆(浅層伸筋共通腱) 短橈側手根伸筋、総指伸筋、小指伸筋、尺側手根伸筋
外側上顆+尺骨 回外筋、肘筋
外側上顆より上(外側縁) 腕橈骨筋、長橈側手根伸筋
尺骨後面・前腕骨間膜 長母指伸筋、長母指外転筋、示指伸筋
解説画像
鍼灸 第9回(2001) 問題29|上腕骨外側上顆に起始するのはどれか。 解説図
鍼灸 第9回(2001) 問題29|上腕骨外側上顆に起始するのはどれか。
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