学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ E. 上肢の骨格 / Q0804

理由で解く 解剖学

Q0804 運動器系

出典:あマ指 第16回(2008) 問題18
問題
上腕骨にみられないのはどれか。
選択肢
1 関節窩
2 肘頭窩
3 結節間溝
4 外側上顆
解答
正解1(関節窩)
解説
✓ 1. 誤り
関節窩
関節窩は肩甲骨の外側角にある浅い楕円形の窩で、上腕骨頭を受けて肩関節(肩甲上腕関節)を構成する構造である。上腕骨側の関節頭は「上腕骨頭」であり、「関節窩」という名称は上腕骨側の構造ではない。関節窩の縁には線維軟骨性の関節唇が付き、浅い関節窩を深くして安定性を補強する。上腕骨と肩甲骨の関節面を混同させる頻出の錯乱肢で、肩関節が「球関節+関節窩の浅さ」で脱臼しやすい理由の背景知識としても重要である。
✗ 2.
肘頭窩
✗ 正しい。 肘頭窩(ちゅうとうか)は上腕骨遠位端の後面にある深い窩で、肘関節を伸展させた際に尺骨の肘頭が収まる部位である。上腕骨前面には鉤突窩・橈骨窩があり、屈曲時に尺骨鉤状突起・橈骨頭を受ける。肘関節の屈伸角度を規定する上腕骨固有の構造である。
✗ 3.
結節間溝
✗ 正しい。 結節間溝は上腕骨近位端の大結節と小結節の間にある縦走溝で、上腕二頭筋長頭腱が通過する部位である。上腕骨に特有の構造で、腱鞘炎の好発部位としても臨床的に重要。大結節には棘上筋・棘下筋・小円筋、小結節には肩甲下筋が停止する。
✗ 4.
外側上顆
✗ 正しい。 外側上顆は上腕骨遠位端の外側にある骨の膨らみで、前腕伸筋群(長橈側手根伸筋・総指伸筋など)の起始部である。反対側には内側上顆があり、屈筋群の起始となる。テニス肘(外側上顆炎)の責任部位として臨床的に頻出する。体表から容易に触知できる。
ポイント
  • 関節窩は肩甲骨外側角の構造で、上腕骨には存在しない。上腕骨側の関節面は「上腕骨頭」である。
  • 覚え方のコツ: 「窩(くぼみ)=受ける側」。受けるのは肩甲骨=関節窩、乗るのは上腕骨=上腕骨頭。
  • 関連知識: 上腕骨近位端=上腕骨頭・解剖頸・外科頸・大結節・小結節・結節間溝、遠位端=内外側上顆・滑車・小頭・肘頭窩。
  • よくある間違い: 関節窩を上腕骨側と誤認する/大結節を肩甲骨の構造と誤る。
  • 臨床応用: 外科頸は骨折好発部位(高齢者)、外側上顆は上顆炎(テニス肘)、結節間溝は上腕二頭筋長頭腱炎の部位。
比較表
部位 上腕骨近位端 上腕骨遠位端
関節面 上腕骨頭 滑車・小頭
隆起 大結節・小結節 内側上顆・外側上顆
溝・窩 結節間溝 鉤突窩・橈骨窩・肘頭窩
部位名 解剖頸・外科頸
解説画像
あマ指 第16回(2008) 問題18|上腕骨にみられないのはどれか。 解説図
あマ指 第16回(2008) 問題18|上腕骨にみられないのはどれか。
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