学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ F. 下肢の骨格 / Q0830

理由で解く 解剖学

Q0830 運動器系

出典:あマ指 第16回(2008) 問題19
問題
下肢の骨について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 大腿骨の後面に粗線がある。
2 大腿骨と腓骨は関節をつくる。
3 脛骨と腓骨は関節をつくる。
4 脛骨には腓骨切痕がある。
解答
正解2(大腿骨と腓骨は関節をつくる。)
解説
✗ 1.
大腿骨の後面に粗線がある。
✗ 正しい。 粗線は大腿骨体の後面を縦に走る隆起で、内側唇と外側唇の2本の稜からなる。内側唇には大腿四頭筋内側広筋と内転筋群、外側唇には外側広筋と大腿二頭筋短頭などが付着し、直立二足歩行に必要な筋群の付着痕として発達した構造である。
✓ 2. 誤り
大腿骨と腓骨は関節をつくる。
大腿骨と腓骨は直接関節をつくらない。膝関節に関与するのは大腿骨・脛骨・膝蓋骨の3骨のみで、腓骨は膝関節には参加しない。腓骨頭は脛骨の外側顆下方と脛腓関節をつくるが、これは「腓骨と脛骨」の関節であって「腓骨と大腿骨」の関節ではない。腓骨は体重支持にはほとんど関与せず、下腿の外側支柱および筋の付着を担う。
✗ 3.
脛骨と腓骨は関節をつくる。
✗ 正しい。 脛骨と腓骨は上端で脛腓関節(平面関節)を、下端で脛腓靭帯結合をなし、骨幹部では下腿骨間膜で連結する。正しい記述である。
✗ 4.
脛骨には腓骨切痕がある。
✗ 正しい。 脛骨下端の外側面に腓骨切痕という三角形のくぼみがあり、ここに腓骨下端がはまり込んで脛腓靭帯結合を形成する。正しい記述。
ポイント
  • 腓骨は膝関節に参加せず、大腿骨とは関節しない。脛骨とは上下で連結(脛腓関節・脛腓靭帯結合)する。
  • 覚え方のコツ: 「膝関節の3骨=大腿骨・脛骨・膝蓋骨」。腓骨は「外側のサポーター」として下腿にくっつくだけ。
  • 関連知識: 腓骨頭は外側側副靭帯の付着部で体表から触れる。下腿骨間膜は脛腓骨の骨間縁に張り、前後の筋区画を隔てる。
  • よくある間違い: 「腓骨も膝関節をつくる」と誤る。腓骨が関節するのは脛骨(上下)と距骨(外果)のみ。
  • 臨床応用: 腓骨頭の下方を走る総腓骨神経は骨膜に近接して走行するため、ギプス圧迫や長時間の横臥で麻痺しやすい(下垂足の原因)。
比較表
関節する骨
大腿骨 寛骨(股関節)、脛骨・膝蓋骨(膝関節)
脛骨 大腿骨、腓骨(上下)、距骨
腓骨 脛骨(上下)、距骨(外果)
膝蓋骨 大腿骨(膝蓋面)
解説画像
あマ指 第16回(2008) 問題19|下肢の骨について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第16回(2008) 問題19|下肢の骨について誤っている記述はどれか。
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