学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ H. 体幹の筋 / Q0887

理由で解く 解剖学

Q0887 運動器系

出典:あマ指 第16回(2008) 問題20
問題
筋とその付着部との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 広背筋 ――― 上腕骨
2 前鋸筋 ――― 肋 骨
3 梨状筋 ――― 仙 骨
4 腓腹筋 ――― 脛 骨
解答
正解4(腓腹筋 ――― 脛 骨)
解説
✗ 1.
広背筋 ――― 上腕骨
✗ 正しい。 広背筋は下位胸椎・腰椎の棘突起、腸骨稜、下位肋骨、肩甲骨下角から起こり、上腕骨の小結節稜に停止する。胸背神経支配で、肩関節の内転・内旋・伸展に働く。組合せは正しい。
✗ 2.
前鋸筋 ――― 肋 骨
✗ 正しい。 前鋸筋は第1〜9肋骨の外側面から起こり、肩甲骨内側縁(特に下角)に停止する浅胸筋である。長胸神経支配で、肩甲骨を前方に引き、下部線維は肩甲骨下角を前方へ回旋させて上肢挙上を助ける。組合せは正しい。
✗ 3.
梨状筋 ――― 仙 骨
✗ 正しい。 梨状筋は第2〜4仙骨の前面(前仙骨孔の間)から起こり、大坐骨孔を通って大腿骨大転子の尖端に停止する。股関節の外旋筋で、仙骨神経叢の枝に支配され、坐骨神経との位置関係から梨状筋症候群の好発筋でもある。組合せは正しい。
✓ 4. 誤り
腓腹筋 ――― 脛 骨
腓腹筋は大腿骨の内側顆と外側顆の背面から起こり、ヒラメ筋と合流してアキレス腱(踵骨腱)となり踵骨隆起に停止するため、付着部は「大腿骨と踵骨」であって脛骨は関与しない。脛骨神経支配で、膝関節の屈曲と足関節の底屈に働く二関節筋である。組合せは誤りで、本問の解答となる。脛骨を起始とする下腿筋はヒラメ筋・前脛骨筋・後脛骨筋などで区別して覚えたい。
ポイント
  • 腓腹筋は大腿骨顆から起こりアキレス腱を介して踵骨に停止する二関節筋で、脛骨は付着部でない。
  • 覚え方のコツ: 「腓腹筋は大腿から踵へ」。下腿筋の停止を覚える際、下腿三頭筋(腓腹筋+ヒラメ筋)はすべて踵骨隆起と整理する。
  • 関連知識: 広背筋→小結節稜、前鋸筋→肩甲骨内側縁、梨状筋→大転子。腓腹筋の内側頭は膝窩動脈とともに膝窩の上内側を構成する。
  • よくある間違い: 「腓腹筋は腓骨に付く」と名前から連想する誤り/ヒラメ筋と混同して起始を脛骨と勘違いする。
  • 臨床応用: 腓腹筋・アキレス腱損傷はスポーツ外傷で頻発。アキレス腱反射(S1)は下腿三頭筋の反射で、坐骨神経・脛骨神経障害の評価に用いる。
比較表
起始 停止
広背筋 下位胸椎〜腰椎棘突起・腸骨稜・下位肋骨 上腕骨小結節稜
前鋸筋 第1〜9肋骨外側面 肩甲骨内側縁
梨状筋 仙骨前面(S2〜4) 大腿骨大転子
腓腹筋 大腿骨内側顆・外側顆 踵骨隆起(アキレス腱)
解説画像
あマ指 第16回(2008) 問題20|筋とその付着部との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第16回(2008) 問題20|筋とその付着部との組合せで誤っているのはどれか。
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